IMF＝国際通貨基金は、ことしの世界経済の最新の見通しを発表し、中国などで経済活動の再開が進んでいることから、4か月前の時点から上向きに修正しました。ただ、世界全体の成長率はマイナス4.4％と、依然、厳しい見通しです。

IMFは13日、世界全体のことしの経済成長率の見通しを発表し、前回、4か月前に比べて0.8ポイント引き上げ、マイナス4.4％になるとしました。

新型コロナウイルスの感染拡大で各国が打撃を受ける中、経済活動の再開に伴って個人消費などに回復の動きも出ているためです。

回復が早いのは中国で、前回から0.9ポイント引き上げてプラス1.9％と、主な国や地域の中で唯一、プラス成長を見込んでいます。

一方、世界で最も感染者が多いアメリカは、前回から3.7ポイント引き上げられてマイナス4.3％、日本は0.5ポイント引き上げられてマイナス5.3％と、上向きに修正されたものの、依然、厳しい見通しです。

また、ドイツは1.8ポイント引き上げられてマイナス6.0％、イギリスは0.4ポイント引き上げられてマイナス9.8％となっています。

一方、インドは、感染の拡大に歯止めがかかっていないとして5.8ポイント引き下げられ、マイナス10.3％になると見込んでいます。

IMFは、来年は世界全体の成長率がプラス5.2％に回復すると見込んでいますが、経済活動の再開後に感染が再拡大する国もあり、予断は許さないとしています。