大丸と松坂屋の運営会社 中間決算 赤字163億円 経営統合後で初

大丸と松坂屋の運営会社 中間決算 赤字163億円 経営統合後で初
大手デパートの大丸や松坂屋を運営する「J.フロント リテイリング」のことし8月までの半年間の決算は、新型コロナウイルスの影響で店舗の休業を余儀なくされたことなどから、最終的な損益は中間決算では初めて163億円の赤字となりました。
「J.フロント リテイリング」が13日発表したことし8月まで半年間のグループ全体の決算によりますと、売り上げは1474億円と前の年の同じ時期より34%減少しました。

最終的な損益は163億円の赤字となり、前の年の同じ時期の143億円の黒字から一転して大幅な赤字となりました。

中間決算の最終赤字は、2007年に大丸と松坂屋が経営統合して「J.フロント リテイリング」が発足して以来、初めてだということです。

これは新型コロナウイルスの影響で、外国人旅行者の売り上げが激減したことや緊急事態宣言が出された4月から5月にかけてほとんどの店舗が休業を余儀なくされたことが要因です。

ただ、売り上げが回復傾向にあることや人件費や広告費を削減したことから、赤字の幅は200億円を超えるとしていた従来の見通しよりは縮小しました。

会見で好本達也社長は「対応を誤れば企業の存続も危ぶまれる一方、大胆な改革を推し進める絶好のチャンスでもある。顧客の需要を捉える売り方を検討したい」と述べ、オンラインでの接客や販売などに力を入れる考えを示しました。