持続化給付金不正で34人逮捕 自首や相談相次ぐ

持続化給付金不正で34人逮捕 自首や相談相次ぐ
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新型コロナウイルスによって影響を受けた事業者に支給される「持続化給付金」の不正受給が各地で相次いでいて、これまでに34人が逮捕されました。一方、「安易な気持ちで不正をしてしまったが、不安になった」として警察に自首するケースも出ています。
関東地方に住む30代の男性はことし7月、知人を通じて持続化給付金に詳しいという男と知り合いました。

男性は去年、派遣社員として働いていましたが今は無職で、事業もしておらず、給付金の受給資格はありません。

しかし男は「簡単に給付金がもらえる」として、男性にうその職業や売り上げが記載された資料を送り税務署で確定申告を行って必要な書類を用意することなどを指示したといいます。

その後、男が手続きを代行する形で男性の事業の売り上げが大幅に減ったとするうその内容で給付金の申請を行い、およそ2週間後には国から100万円が振り込まれました。

男からは手数料として20万円を請求され、男性は支払ったということです。

男性は、「このご時世なので、お金があれば困らないし返済も必要ないならやらない手はないと思って安易な気持ちで手続きをしてしまった。実際に100万円が振り込まれた時はこんなに簡単に審査を通るものなのかと驚いた」と当時の心境を話しています。

しかし、持続化給付金の不正受給で逮捕される事件がニュースで報じられて次第に心配になり、先月、警察に自首して手続きに使った書類などを証拠として提出しました。

男性は「警察に捕まるのではないかという恐怖におびえながら毎日を過ごしていた。今はとても後悔している」と話しています。

警察庁などによりますと、持続化給付金の不正受給で全国で34人が逮捕されていますが、男性のように不正を行ったあと警察に自首したり、弁護士に相談したりするケースが各地で相次いでいるということです。

また、全国の消費生活センターにも「給付金を受け取ったが返金したい」といった相談がおよそ200件寄せられているということです。

警察は「軽い気持ちで不正をすると、重大な犯罪になることを認識してほしい」と呼びかけています。

手続き簡素化が不正続出の一因か

持続化給付金は、新型コロナウイルスの影響で収入が大きく減少した場合、中小企業には最大200万円、個人事業者などには最大100万円を支給する制度です。

不正受給が相次ぐ背景には、速やかに支給するためにほかの助成金などと比べると手続きが簡単なことも要因の1つとして指摘されています。

窓口まで行かなくてもすべてオンラインで申請ができ、書類の原本を提出しなくてもスマートフォンで撮影して送信することが認められています。

確定申告書や売り上げ台帳などを用意して申請すれば、審査のための問い合わせがほとんどないまま、2週間ほどで給付金が振り込まれているのが実態です。

給付額は今月5日までにおよそ346万件、およそ4兆5000億円に上っています。

これまで警察が検挙した事件では架空の売り上げによる確定申告書の控えをもとに不正受給したケースや、確定申告書そのものを偽造したケースがあり、チェック体制が不十分だという指摘も出ています。