日本学術会議 “事務方に任せて処理 通常のやり方” 官房長官

日本学術会議 “事務方に任せて処理 通常のやり方” 官房長官
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日本学術会議の会員の任命をめぐり、加藤官房長官は閣議のあとの記者会見で、最終的に菅総理大臣が決裁したとしたうえで、菅総理大臣が、一人一人チェックしていくのではなく、考え方を共有し、事務方に任せて処理する通常のやり方だったと説明しました。
この中で加藤官房長官は、日本学術会議の会員の任命について、「菅総理大臣に、任命にあたっての考え方の説明があって、共有され、それにのっとって作業が行われて、起案された。最終的に菅総理大臣が決裁したというプロセスだ」と述べました。

そのうえで「一人一人の任命を菅総理大臣がチェックしていくわけではなく、考え方を共有し、事務方に任せて処理をしていく。本件にかかわらず、そうした対応をしていて、通常のやり方にのっとって作業が進められた」と説明しました。

また、記者団が「菅総理大臣以外の人が任命の判断をした可能性はないのか」と質問したのに対し、「個々のやり取りは、人事に関することで、誰が、何をということは、これまでも差し控えている。一般論として申し上げれば、事務の官房副長官は、官邸における総合調整の役割を果たしている」と述べました。

立民 枝野代表 「6人を誰が外したのか明確にすべき」

日本学術会議の会員候補6人が任命されなかったことをめぐり、加藤官房長官は、菅総理大臣が「会議」側が推薦したリストを見ていないとしたことについて、決裁までに任命の考え方を説明しており、任命は、法律に基づいて適切に行われたという認識を示しています。

これについて立憲民主党の枝野代表は党の役員会で「誰が6人を推薦リストから外したのか。報道では、官房副長官の名前が出てきている。周囲がサポートするところまではわかるが、菅総理大臣が判断しないで、ほかの人が判断したということであれば、そのこと自体の適法性が疑われる」と述べ、菅総理大臣が「会議」側の推薦リストを見ずに判断を行ったとすれば違法の疑いがあると指摘しました。

そのうえで「まずは、誰が6人を推薦名簿から外したのかを明確にしていただかなければならない。権力の在り方そのものの問題であり、野党ヒアリングなどの場で、政府に、しっかり説明責任を果たさせていく」と述べました。

国民 玉木代表「早く国会開き 堂々と語って」

国民民主党の玉木代表は記者会見で「菅総理大臣は、推薦者リストを見ていないとしているが、決裁権者として文書にはんこを押し、総理大臣として判断したことは、間違いない事実だ。なぜ6名を外したかというシンプルな問いに答える説明責任があり、『総合的、ふかん的に判断した』という抽象的なことばでごまかせない。早く国会を開き、予算委員会などで堂々と語ってもらいたい」と述べました。

野党側会合 政府側に説明求める声相次ぐ

日本学術会議の会員の任命をめぐり、野党側の会合では、任命されなかった6人を「会議」側の推薦リストから外す際、菅総理大臣に対し、具体的に、どのような任命の考え方が伝えられたのか、政府側に説明を求める声が相次ぎました。

日本学術会議の会員候補6人が任命されなかったことをめぐり、政府は、菅総理大臣には、決裁までに任命の考え方を説明しており、任命は適切に行われたとしています。

これについて、野党側の会合では、「任命の考え方の説明には、会員候補一人一人を外す理由も含まれていたのか」などと、菅総理大臣に対し、具体的にどのような任命の考え方が伝えられたのか、政府側に説明を求める声が相次ぎました。

これに対し、内閣府の担当者は、「人事に関することで、詳細は差し控えたい」と述べるにとどめました。

また、会合には、文部科学省の前川喜平・元事務次官が出席し、在任中、文化功労者などを選定する組織のメンバーの任命をめぐり、事務の官房副長官から、「政府の法案に反対する人は困る」などと差し替えを求められた経験を明らかにし、「学術会議の人事も、政府への反対姿勢が理由ではないかと強く推定され、そうであれば、学問や思想の自由に対する極めて大きな侵害だ」と指摘しました。

井上科学技術相“役割や機能 果たされているか検証”

日本学術会議を所管する井上科学技術担当大臣は、報道各社のインタビューで、学術会議に期待されている役割や機能が果たされているか検証し、必要な見直しを検討していく考えを示しました。

日本学術会議について、政府は、今後、河野行政改革担当大臣のもとで、予算や事務局の規模の妥当性などを検証する方針で、河野大臣は、学術会議を所管する井上科学技術担当大臣とも連携していく考えを示しています。

これに関連して、井上大臣は報道各社のインタビューで「学問の自由は、非常に大切であり、学術会議の考え方は最大限尊重していきたい。ただ、他方で、見直しの話も出てきている」と述べました。

そのうえで「予算や人員の話は河野大臣が検討すると思う。私は、学術会議に期待されている役割や機能が果たされているか検証し、必要があれば、どういう制度がいいのかを考えていくことになる。まずは、当事者の話を伺いたい」と述べました。