世界的な医学雑誌 米トランプ政権のコロナ対応批判の記事掲載

世界的な医学雑誌 米トランプ政権のコロナ対応批判の記事掲載
世界的に知られるアメリカの医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」は、トランプ政権の新型コロナウイルスをめぐる対応は不適切だと批判したうえで、政権交代を訴える論説記事を掲載しました。地元メディアは、200年以上の歴史のある世界的な医学雑誌がこうした記事を掲載するのは初めてで、極めて異例だと伝えています。
アメリカの医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」は8日、新型コロナウイルスをめぐるトランプ政権の対応によってアメリカは危機的な状況に追い込まれているとする論説記事を掲載しました。

記事では、各国が感染の拡大を抑えることに成功する中、アメリカは、検査の拡充や医療従事者への防護具の供給など、ほぼすべての段階で失敗しただけではなく、人々の移動や経済活動の制限も効果的に実施できなかったとしています。

そして、「今回の選挙はわれわれに審判を下す力を与えている」としたうえで、「彼らをその地位にとどまらせることでこれ以上アメリカ人の命が失われることを許してはならない」と投票による政権交代を訴えています。

アメリカのメディアは、この雑誌が特定の政権の支持や不支持を表明する記事を掲載するのは200年以上の歴史で初めてで、極めて異例だと伝えています。

先月は、一般向け科学雑誌「サイエンティフィック・アメリカン」がトランプ大統領の新型コロナウイルス対策を批判して、民主党のバイデン候補の支持を表明する異例の記事を出していて、来月の大統領選挙を前に、科学界からの批判が相次いでいます。