トランプ大統領 コロナ治療で投与薬 緊急での使用許可急ぐ考え

トランプ大統領 コロナ治療で投与薬 緊急での使用許可急ぐ考え
アメリカのトランプ大統領は新型コロナウイルスの治療でみずからに投与された薬の緊急での使用許可を急ぐ考えを強調し、大統領選挙を前に政権中枢での感染拡大で高まる批判をかわすねらいもあるとみられます。
新型コロナウイルスに感染したトランプ大統領はホワイトハウスで隔離措置をとりながら連日、ビデオメッセージを発信していて、8日も2本のメッセージをツイッターに投稿しました。

このなかでは新型コロナウイルスについて「中国からきた恐ろしい病気で、中国は大きな代償を払うことになる」と述べる一方、「私たちは大きく前進している。私は入院した時、非常に具合が悪かったが、薬を使うとすぐに歩けるようになり、すばらしい効果があった」と主張しました。

そして「この薬や同様の薬を緊急で使えるよう私が直ちに署名する。高齢者が私と同じ治療を無料で受けられるようにする」と述べ、治療のためにみずからに投与された薬の緊急での使用許可を急ぐ考えを改めて強調しました。

大統領が投与された薬はアメリカの製薬会社が開発中の抗体医薬で、同社は7日、規制当局に緊急の使用許可を申請しています。

アメリカでは来月3日に迫る大統領選挙を前に政権中枢での感染拡大に厳しい目が向けられていて、トランプ大統領としては治療薬の早期の普及に向けた指導力をアピールすることで、批判をかわすねらいもあるとみられます。