介護事業者の倒産 過去最多ペースで増加 コロナ感染不安影響か

介護事業者の倒産 過去最多ペースで増加 コロナ感染不安影響か
ことし1月から先月までの介護事業者の倒産は全国で合わせて90件を超え、過去最多のペースで増えていることが、民間の信用調査会社のまとめで分かりました。新型コロナウイルスへの感染を恐れて介護サービスの利用を控える動きが出ていることなどが影響しているとみられています。
「東京商工リサーチ」によりますと、ことし1月から先月までに確認された「介護事業者の倒産」は全国で94件でした。

これは去年の同じ時期より9件多く、これまでで最も多いペースとなっています。
業種別では「訪問介護」が46件と最も多く、去年の同じ時期を3件上回りました。次いでデイサービスやショートステイなどが合わせて30件で、去年から6件増加しています。

また、自主的に休業や廃業などをしたケースも8月までに合わせて313件が確認され、去年の同じ時期から2割近く増えているということです。
東京商工リサーチは「新型コロナウイルスへの感染を恐れてデイサービスなどの利用を敬遠する動きが出ているうえ、感染対策にかかる費用や時間も事業者の負担になっている。今は国からの助成金などでどうにか踏みとどまっている事業者も多く、年末以降支援の効果が薄まれば、倒産の動きが加速するおそれがある」としています。