フィリピンの公立学校 オンラインで授業再開も6割が受けられず

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新型コロナウイルスの感染拡大が続くフィリピンの公立学校で、ようやくオンライン授業が始まりました。しかし、経済状況からインターネット環境がなく、授業を受けられない子どもたちが全体の6割に上り、教育格差のさらなる拡大が懸念されています。
フィリピンでは、新型コロナウイルスの感染拡大のためことし3月以降小学校から高校までのすべての公立学校が授業を取りやめていましたが、5日から多くの学校でオンライン授業が始まりました。
マニラ郊外に暮らす高校生、ジャズグヴィネス・パディリョさんはこの日のために、自宅にインターネット回線を引き、ビデオ会議システムを通して学校の授業を受けていました。
マニラ郊外に暮らす高校生、ジャズグヴィネス・パディリョさんはこの日のために、自宅にインターネット回線を引き、ビデオ会議システムを通して学校の授業を受けていました。

一方で、同じ地区に暮らす高校生のマービン・ハロさんは、建設作業員の父親が失業し、インターネット回線を準備する経済的な余裕がないため、学校から配付される教材を使った自習を余儀なくされています。
ハロさんは「質問もできないので、勉強が難しい。早く学校に行きたい」と話していました。
フィリピン教育省によりますと、小学生から高校生までの子どもたちの6割に当たる1440万人がオンライン授業を受けられる環境にないということで、地元メディアからは教育格差のさらなる拡大を懸念する声が上がっています。
ハロさんは「質問もできないので、勉強が難しい。早く学校に行きたい」と話していました。
フィリピン教育省によりますと、小学生から高校生までの子どもたちの6割に当たる1440万人がオンライン授業を受けられる環境にないということで、地元メディアからは教育格差のさらなる拡大を懸念する声が上がっています。