トランプ大統領 回復アピール 5日に退院の可能性も

トランプ大統領 回復アピール 5日に退院の可能性も
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新型コロナウイルスに感染して入院しているアメリカのトランプ大統領は病院の外にいた支持者の前に突然、現れて体調が改善しているとアピールし、医師団は大統領が5日にも退院する可能性があると述べました。しかし大統領の容体が当初の発表より重かったことも明らかになり、専門家からは依然として楽観できないという見方も出ています。
アメリカのトランプ大統領は新型コロナウイルスに感染し、2日から首都ワシントン近郊の軍の病院に入院していますが、4日午後、突然、車に乗って病院の外にいた支持者の前に姿を見せました。

トランプ大統領は車の中から手を振ったあと病院に戻り、大統領選挙を控えて、支持者に対して体調が改善しているとのアピールをねらったものとみられます。

車内には警備を担当するシークレットサービスの2人が同乗していて、アメリカメディアからは、「ウイルスを封じ込めるための基本的な予防策を無視した行動だ」などと批判する報道が相次いでいます。

一方、病院の医師団は、この日の会見で、経過は順調だと強調し、トランプ大統領が現地時間の5日にも退院する可能性があるという見方を示しました。

しかし会見では、トランプ大統領が
▽陽性の検査結果が公表された2日だけでなく、その翌日にも血液中の酸素濃度が一時、下がったほか、
▽新たに肺炎の症状があった場合に使用されるステロイド剤の「デキサメタゾン」を投与されていたことも明らかになりました。

当初の発表よりも容体が重かったことが明らかになり、専門家からは依然として楽観できないという見方も出ています。

首席補佐官の情報提供に“激怒”と報道

アメリカの複数のメディアは、新型コロナウイルスに感染して入院しているトランプ大統領が、メドウズ大統領首席補佐官に対し、医師団の発表と異なる情報を記者団に提供したとして激怒していると伝えています。

トランプ大統領の容体について、3日に記者会見した医師団は、大統領の症状は改善していると強調しましたが、アメリカのメディアは、その場にいた大統領の容体に詳しい関係者が「過去24時間の健康に関する数値がとても懸念されるレベルだった」と相反する情報を明らかにしたと伝えました。

アメリカメディアは、トランプ大統領がその後、相反する情報を提供したのはメドウズ大統領首席補佐官だと知って激怒し、体調のよさをアピールするため、自身のビデオメッセージを撮影することをスタッフに指示したと伝えています。

トランプ大統領の容体をめぐっては、側近や医師団などからさまざまな情報が発信されていて、改善に向かっているのか、それとも厳しい状況なのか、臆測を呼んでいます。

回復願うオンラインイベントも

トランプ陣営は4日、大統領の回復を願うオンラインのイベントを開きました。

「祈りを呼びかける」と題して開かれたこのイベントは、トランプ大統領の次男エリック氏の妻で、元テレビ局プロデューサーのラーラ・トランプ氏が主催しました。

イベントでは、トランプ大統領の重要な支持基盤の1つであるキリスト教福音派の著名な牧師など5人がかわるがわる登場し、およそ40分に渡り、トランプ大統領とメラニア夫人の回復を祈りました。

加藤官房長官「早期に全快すること願う」

加藤官房長官は午前の記者会見で、「トランプ大統領は、新型コロナウイルスの総合的な治療を受けるために入院しているが、体調は良好で、執務も行われていると承知している。菅総理大臣も早期に全快することを願っている」と述べました。

そのうえで記者団が、日本の安全保障や経済への影響について質問したのに対し、「病状との関係もあるので、コメントは差し控えたいが、日米同盟は日本外交の基軸で、その強化に努めていくという意味で、しっかり動向を注視したい」と述べました。