トルコ 新型コロナ 陽性でも無症状者 統計に入れず 批判の声も

トルコ 新型コロナ 陽性でも無症状者 統計に入れず 批判の声も
新型コロナウイルスの感染者数をめぐり、トルコ政府は、検査で陽性が確認された人のうち、症状がある人だけを感染者として統計に加えていることを明らかにし、地元の医師会からは「実態を隠した」などと批判の声が上がっています。
新型コロナウイルスをめぐってトルコ政府は、新たに感染が確認された人を毎日発表していて、最近は千人台で推移していますが、実際の感染者はもっと多いのではないかという指摘が国内で相次いでいました。

こうした中、コジャ保健相は30日の記者会見で「検査で陽性という結果が出ても何も症状がない人もいて、すべてが患者なのではない。われわれは患者の数を発表していて、データは正確だ」と述べ、感染者として統計に加えているのは、検査で陽性が確認された人すべてではなく、発熱などの症状がある人だけだと明らかにしました。

これについてトルコ医師会は1日、声明を発表し「実態を隠す保健省に対し、透明性のあるプロセスと科学的データにもとづいて感染拡大に対抗するよう求める」と批判しました。

トルコ保健省の発表によりますと、トルコの感染者数は32万人を超え、アメリカ、ジョンズ・ホプキンス大学のまとめでは、2日の時点で世界の中では18番目に多くなっています。

一方で、トルコと同じように、無症状の人は感染者として統計に加えていない国もあります。