コロナで異変?~ことしのハロウィン

コロナで異変?~ことしのハロウィン
ことしもハロウィンの季節がやってきました。
秋の風物詩として日本にも定着し毎年、10月31日は渋谷のスクランブル交差点などに大勢の人が集まります。
しかし、新型コロナウイルスの影響で、ことしはいつもとは違った楽しみ方となりそうです。
(ネットワーク報道部記者 小宮理沙 成田大輔 馬渕安代)

CDCが緊急呼びかけ

ハロウィンのイベントが毎年、盛んに行われるアメリカで9月、CDC=疾病対策センターがガイドラインを発表し、波紋が広がりました。
子どもたちが近所の家を回ってお菓子をもらうトリック・オア・トリートや屋内での仮装パーティーなどはリスクが高いとして、避けるよう求めたのです。

ことしはカボチャを自宅で彫って飾ったり、オンラインで仮装コンテストを開いたりして、安全に楽しむよう呼びかけています。

渋谷に来ないで!

日本でもイベントの中止や自粛を呼びかける動きが相次いでいます。
東京・渋谷では、密になるのを防ぐため、ハロウィンのために仮装するなどして街を訪れるのは自粛するよう区が呼びかけています。

渋谷では、毎年、駅前のスクランブル交差点などに仮装した若者や外国人が大勢、押し寄せています。
渋谷区広報課 担当者
「感染防止の観点から、仮装した人たちが集まることがないよう区のホームページやSNSで呼びかけていくつもりです」
東京ディズニーランドとディズニーシーを運営する「オリエンタルランド」も、来園者が密になるのを避けるため、恒例のパレードや園内の装飾の中止を発表。

中学生以上の人でも、イベント期間中に限って楽しむことができた全身の仮装もことしは禁止となりました。

仮装マスクで楽しんで!

一方、東京・稲城市の「よみうりランド」。去年までハロウィンのイベント期間中、仮装して訪れた来園者の入場料を無料にしていました。

ことしは、感染防止のため、仮装に加えシールを貼ったり刺しゅうしたりするなど自分で飾りつけをしたマスクをつけることを入場無料の条件にしています。

楽しみながらマスクを着けてもらおうという狙いです。
よみうりランド 広報課
「ことしならではのマスクを活用した仮装で、感染を予防しながらハロウィンを楽しんでいただければと思います」

なぜ日本でハロウィン?

古代ヨーロッパに住んでいたケルト民族のお祭りが起源とされるハロウィン。なぜ遠く離れた日本でも広まったのでしょうか。

10月はもともと、クリスマス商戦にはまだ早く、イベントが少ない時期です。そんな中、菓子の業界団体がチョコレートをプレゼントする習慣が広がったバレンタインデーのように、新たな需要を作り出そうとしたのが始まりだとされています。

1980年ごろから菓子メーカーやケーキ会社がカボチャの形をしたケースに入った菓子を販売するなどキャンペーンを実施。
さらに、東京・表参道で仮装パレードも始まります。

キャラクター商品などを扱う原宿の「キデイランド」が子どもたちのために呼びかけ、およそ100人の親子連れや外国人が街を練り歩きました。
NHKでも1987年、恵比寿や代官山周辺の仮装行列の様子が新たな動きとしてニュースになっていました。

ただ、当時の仮装は…赤鬼や青鬼、それに恵比寿にちなんで七福神まで登場していました。
当時の商店会長の男性
「全国にいろいろなお祭りありますよね。その中で誰でも気軽に参加でき楽しめるものを探した結果、阿波踊りなどはある程度の期間、練習しなくてはならない。それなら仮装行列が一番いいのではと始めたわけです」
その後、東京ディズニーランドでパレードが行われるなどして、全国に広まったハロウィン。

さらに仮装熱を一気に高めたのが、SNSの登場です。「ハロウィン」という言葉の検索数は、2010年代に入ると一気に上昇します。仮装した非日常の姿をみんなに見てもらいたい、一緒に楽しみたい。秋の風物詩として日本にも定着しました。

関連グッズなどの売り上げも、右肩上がりで増加。日本記念日協会では、その市場規模は2019年に1155億円と7年連続で1000億円を超えたと推計しています。

それでも楽しみたい!

CDC=疾病対策センターが呼びかけを行ったアメリカでは、それでもハロウィンを楽しもうという動きが出ています。

ニューヨークで毎年行われてきた全米最大規模の仮装パレードは、中止となりましたが、代わりにオンラインでの行事が企画されることになりました。

ミシガン州では、お菓子をもらうトリック・オア・トリートに参加する場合には、人と1.82メートルの距離を保つことや、口と鼻の両方を布マスクで覆うことなどを呼びかけています。
ハロウィンに関わる業界団体では、安全に楽しんでもらおうと、全米各地を感染リスクの度合いに応じて、4色で色分けした地図をホームページに掲載し、地域ごとにさまざまな楽しみ方を提案しています。

最もリスクが高い赤の地域では、家族みんなが自宅で仮装し、夕食を食べたり家の中に隠したお菓子やおもちゃなどを探し出したりして、ステイホームで楽しむことを勧めています。

オンラインで盛り上がれ!

コロナ禍で迎えるハロウィン。
仮装した人が集まるのを自粛するよう呼びかけている渋谷区では、オンライン上に渋谷の街をCGで再現した『バーチャル渋谷』という仮想空間を立ち上げました。

バーチャル空間に表示される自分の分身に見立てたキャラクターで街を散策し、その中で開催されるハロウィンイベントに参加できるということです。
毎年およそ12万人が集まる国内最大級のハロウィンイベント「カワサキ ハロウィン」は、ことしはオンラインで実施。

例年はJR川崎駅周辺でパレードや仮装コンテストが行われていますが、ことしは参加者に仮装した姿を動画で撮影してもらい、SNSで投稿してもらいます。

動画はウェブ上で公開され、仮装コンテストの最優秀者には賞金50万円が贈られるということです。
「カワサキ ハロウィンプロジェクト」谷田部陽平さん
「遠方や移動が困難な方でも自宅から参加することができます。『オンラインでリアルのイベントを超える』を目標に準備を進めているので多くの人に参加してもらいたいです」

おうちで楽しんで

ハロウィンのグッズもことしは変化しています。

多くの仮装グッズを取り扱うディスカウントストアでは、ことしはオンラインでも仮装が映えるようにと、売り場にウィッグやメイクグッズなどを多めに並べています。

オンラインだと顔の表情が目立ちやすいことから、いつもより派手目の商品が人気だといいます。
さらに、ことしはトリック・オア・トリートで友だちの家にお菓子をもらいに行くのではなく、家族で作って楽しむ人が増えると予想しています。

このため、たこ焼き器や自宅で簡単にポップコーンや綿あめなどを作れる商品に力を入れているということです。
ドン・キホーテ担当者
「コロナ禍で外に出てワイワイ過ごすのは難しいと思いますが、家の中でもハロウィンが楽しめるよう提案して盛り上げていきたいです」
ことしのハロウィン。皆さんはどう過ごしますか?