欧州で新型コロナ感染拡大 スペインは自治体の出入り原則禁止

欧州で新型コロナ感染拡大 スペインは自治体の出入り原則禁止
ヨーロッパでは、スペインやフランスで新型コロナウイルスの感染が急速に広がっていて、このうちスペインでは、特に深刻な首都マドリードなどでは、通勤などを除いて住民が自治体を出入りすることが原則として禁止されることになりました。
ECDC=ヨーロッパ疾病予防管理センターによりますと、過去14日間の10万人当たりの新規の感染者数はドイツやイタリアでは30人余りですが、スペインは300人、フランスは200人を超えています。

このうちスペインでは、新たな感染者の40%以上を首都があるマドリード州が占めていて、スペイン政府は1日、感染の拡大をおさえるため、首都と周辺の9つの自治体を対象に、通勤通学などを除いて、住民が自治体を出入りすることを原則として禁止する措置をとることを正式に決めました。

マドリードなどではレストランなどの飲食店の営業は午後11時までに制限され、店が受け入れる人数も規制されます。こうした措置は今週末から実施されます。

スペイン政府は、過去14日間の10万人当たりの新規の感染者数が500人以上になり、ICU=集中治療室の使用状況が35%を超えるなど、3つの条件が当てはまる自治体には厳しい制限を行う方針を今週決めていて、今回の措置は初めての適用となります。

スペイン政府は、この春の感染拡大で大きな打撃を受けた経済の立て直しを目指していますが、感染が急速に広がるなか、難しい対応を迫られています。