クウェート サバハ首長死去 対立する国々の仲介役を務める

クウェート サバハ首長死去 対立する国々の仲介役を務める
中東で対立する国々の仲介役を務めてきた産油国クウェートのサバハ首長が亡くなりました。91歳でした。
クウェートの国営テレビは29日、サバハ首長が亡くなったと伝えました。

サバハ首長はことし7月にアメリカへ渡航し治療を受けていましたが、政府の声明によりますと、クウェート時間の29日、アメリカで亡くなったということです。

サバハ首長は2006年、30年近く国を統治してきた兄のジャビル元首長の死去後に即位したサアド前首長が健康問題などを理由に10日で退位したことを受けて、首長に即位しました。

中東でイランとサウジアラビアが対立する中、サバハ首長は周辺諸国との関係を重視する中立的な外交政策をとり、サウジアラビアなどが2017年にカタールとの国交を断絶してからは仲介役を務めてきました。

経済政策では石油収入に頼る経済構造からの脱却を目指し、インフラ整備などを進めていますが、原油安や新型コロナウイルスの影響で停滞しています。

後任の首長には弟で83歳のナワフ皇太子が即位する見通しですが、中東地域の安定に寄与し、石油に頼らない経済政策を進めることができるかが課題となります。

菅首相「深い悲しみを禁じ得ない」

菅総理大臣は「サバハ首長のこうきょの報に接し、深い悲しみを禁じ得ず、謹んで哀悼の意を表する。サバハ首長は、中東地域の平和と安定の実現に重要な役割を果たされ、世界各国から深い尊敬を集められた指導者だった。また、東日本大震災をはじめ、わが国で大規模災害が発生した際には、寛大で温かい支援の手を差し伸べるなど、わが国との関係強化に格別な配慮を払われてきた。サバハ首長のこうきょは、クウェート国民のみならず、国際社会にとっての大きな損失であり、クウェート国民の皆様が、深い悲しみを乗り越えるにあたり、日本は常にクウェートと共にある」という談話を発表しました。

加藤官房長官「日本政府として哀悼の意」

加藤官房長官は30日午前の記者会見で「日本政府として謹んで哀悼の意を表する。故・サバハ首長は、中東地域の平和と安定のために長年にわたって多大な努力を重ねられた。また、東日本大震災をはじめ、わが国で大規模災害が発生した際には、寛大で温かい支援の手を差し伸べるなど、わが国との関係強化に格別な配慮を払ってこられた」と述べました。

そのうえで「新たに即位されたナワフ首長との間でも、引き続き協力して地域の平和と安定、2国間関係の強化に努めていく」と述べました。