新型コロナ 世界全体の死者数 100万人超える

新型コロナ 世界全体の死者数 100万人超える
新型コロナウイルスで亡くなった人は、世界全体の累計で100万人を超えました。1日当たりに亡くなる人の数は、ことし4月以降、5000人前後で推移し、今のところ減少傾向はみられません。
アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、新型コロナウイルスの死者数は、日本時間の29日午前10時の時点で、世界全体の累計で100万555人と、100万人を超えました。

亡くなった人が多いのは
▽アメリカが20万5031人
▽ブラジルが14万2058人
▽インドが9万5542人となっています。

1日当たりに亡くなる人の数は、ことし4月以降、5000人前後で推移し、今のところ減少傾向はみられません。

WHO=世界保健機関は新型コロナウイルスの死者は、世界で200万人に達することもありうるとして、対策を一層、強化する必要があるとしています。

過去に世界的大流行した感染症は

感染症の世界的な大流行は、新型コロナウイルスの前にも繰り返し発生し多くの人が亡くなってきました。

アメリカのCDC=疾病対策センターによりますと、およそ半世紀前の1968年に起きた「香港かぜ」と呼ばれるインフルエンザのパンデミックでは、世界で100万人が亡くなったと推計されています。

また、1957年に起きた「アジアかぜ」と呼ばれるインフルエンザのパンデミックでは、世界で110万人が亡くなったと推計されています。

さらに、20世紀に最も大きな被害をもたらしたインフルエンザのパンデミックは、1918年から19年にかけて大流行した「スペインかぜ」で、世界で少なくとも5000万人が亡くなったと推計されています。

このほか、WHO=世界保健機関によりますと、14世紀に流行し「黒死病」とも呼ばれたペストでは、ヨーロッパで5000万人以上が亡くなったとされています。

国連事務総長「気が遠くなる数字」

新型コロナウイルスで亡くなった人が世界全体の累計で、100万人を超えたことについて国連のグテーレス事務総長は、ビデオメッセージを発表し、「気が遠くなる数字だ」と述べたうえで「ウイルスの感染拡大、失業、教育の破壊に終わりは見えていない」として世界的な影響は長期に及ぶという認識を示しました。

そのうえで、「わたしたちは失敗から学ばなければならない。責任ある指導力、科学、そして協力が大切だ。未来はわたしたちが連帯できるかどうかにかかっている」と述べ、感染対策やワクチンの開発と普及それに途上国への支援などで国際協力が必要だと強調しています。