全米の成人人口の推定9.3% 新型コロナの抗体保有

全米の成人人口の推定9.3% 新型コロナの抗体保有
アメリカで2万8000人余りを対象に行われた新型コロナウイルスの抗体検査で、抗体を持つ人は全米の成人人口の9.3%とみられるという研究結果が発表され、研究グループは「集団免疫を達成するには至っていない」と結論づけています。
この研究結果は25日、イギリスの医学雑誌「ランセット」に発表されました。

それによりますと、アメリカのスタンフォード大学と民間の検査会社は、全米46州で人工透析に関連する検査のため18歳以上の成人から採取された血液の成分「血しょう」のうち、無作為に選んだおよそ2万8500人分についてことし7月、新型コロナウイルスの抗体の有無を調べました。

その結果、8%にあたる2292人から新型コロナウイルスの抗体が検出されたということです。

この結果を年齢や性別、地域などに基づいて分析したところ、アメリカの成人人口のおよそ9.3%が抗体を持っていると推定されたということです。

これについて研究グループは、アメリカCDC=疾病対策センターが3月からアメリカの複数の地域で行った調査と同じような結果になったとしています。

そして、7月の時点では、多くの人が抗体を獲得することで、感染がそれ以上広がらなくなるいわゆる「集団免疫」の状態にはまだ達していないと結論づけています。