新型コロナでバターの在庫が増加 輸入枠30%削減へ 農水省

新型コロナでバターの在庫が増加 輸入枠30%削減へ 農水省
国内のバターの在庫が新型コロナウイルスの影響による需要の減少で、20年ぶりの水準に膨らんだため、農林水産省は今年度の輸入枠を当初の設定から30%減らすことを決めました。
農林水産省によりますと国内のバターの在庫は、ことし7月の時点で3万9000トンと、去年の同じ時期より41%増え、20年ぶりの水準にまで膨らんでいるということです。

これは旅行や出張の自粛で土産物の菓子などに使われる、業務用のバターの需要が大幅に落ち込んだことが主な要因です。

さらに、学校給食や飲食店向けの牛乳や乳製品が行き場を失い、メーカーが国の要請もあって、日持ちのするバターに生産を切り替えたことも在庫の増加に拍車をかけました。

このため農林水産省は、今年度のバターの輸入枠を当初の設定から6000トン、率にして30%減らし、1万4000トンに削減することを決めました。

バターの輸入枠は、各地で品薄が相次いだことを受けて、最初に決めた設定を年度の途中に見直す方式を3年前に始めましたが、削減したのは今回が初めてです。

農林水産省は「これからクリスマスやバレンタインなど、需要が増える時期を迎えるが、供給量は十分にあるので安心してほしい」としています。