西武HD 過去最大630億円の最終赤字見通し 新型コロナ影響

西武HD 過去最大630億円の最終赤字見通し 新型コロナ影響
「西武ホールディングス」は、新型コロナウイルスの影響で鉄道やホテルの利用客が減少していることなどから、来年3月まで1年間のグループ全体の業績予想で、過去最大の630億円の最終赤字に陥る見通しを発表しました。コストの削減の一環として、最終電車の時間の繰り上げを検討するとしています。
西武ホールディングスは24日、これまで「未定」としていた来年3月まで1年間の業績予想について、最終的な損益が630億円の赤字に陥る見通しになったと発表しました。

グループ全体の決算で最終損益が赤字になれば12年ぶりで、赤字の額は過去最大になります。

これは、新型コロナウイルスの影響で外出やイベントの自粛が続いたうえに、鉄道の利用者はテレワークの定着などで回復のペースが鈍く、旅行の需要に連動するホテルの稼働率も伸び悩むとみているためです。

コストの削減に向けて、ことし4月から行っている持ち株会社や主な子会社の取締役の報酬カットを続けるほか、鉄道事業では最終電車の時間の繰り上げを検討するとしています。

会見で高橋薫取締役常務執行役員は「ホテルの回復には5年かかり、鉄道は元の水準に達するのが難しいのではないかという見方もある。厳しい状況を受け止めて、対応していきたい」と述べました。