サウジアラビア コロナで停止の聖地巡礼を半年ぶりに再開へ

サウジアラビア コロナで停止の聖地巡礼を半年ぶりに再開へ
イスラム教の聖地メッカがある中東のサウジアラビアは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、全世界から訪れるイスラム教徒の巡礼者の受け入れをことし3月以降、停止していましたが、来月から半年ぶりに段階的に再開すると発表しました。
サウジアラビアにあるイスラム教の聖地メッカでは、全世界から年間2000万人以上のイスラム教徒の巡礼者が訪れます。

しかしサウジアラビア政府はことし3月、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてすべての巡礼者の受け入れを停止し、年に1度実施される特別な大巡礼「ハッジ」でも国内居住者のみを対象に人数を大幅に制限する措置を取りました。

こうした中、サウジアラビア政府は22日、来月から半年ぶりに段階的に巡礼者の受け入れを再開すると発表しました。

第1段階では対象を国内居住者にかぎり、人と人との距離を保つなど感染防止の措置をとるため1日の受け入れ人数の上限を6000人とするとしています。

そのうえで11月からは国外からの巡礼者も一部の国に限って認め、上限を2万人まで増やしたいとしています。

サウジアラビアでは、最近も1日600人前後の新たな感染者が確認される一方、巡礼者の受け入れ停止でホテルや飲食店などを中心に大きな影響が出ていて、受け入れの再開で経済の立て直しをはかるねらいがあるとみられます。