国際柔道連盟 12月の「グランドスラム東京」 中止を発表

国際柔道連盟 12月の「グランドスラム東京」 中止を発表
IJF=国際柔道連盟は22日、ことし12月に東京で予定されていた柔道の国際大会について、オリンピック開催国での大会は、慎重な対応が求められるとして中止すると正式に発表しました。
IJFは22日、ホームページでことし12月に東京で予定されていた柔道の国際大会、「グランドスラム東京」を中止すると正式に発表しました。

IJFは、新型コロナウイルスの感染拡大が依然として続いていることや、オリンピック開催国である日本での国際大会の実施には、慎重な対応が求められると説明しています。

この大会を巡っては先週、IJFのビゼール会長と全日本柔道連盟の山下泰裕会長が電話で会談し12月の開催を断念することで一致していました。

関係者によりますとIJFは、来年の春以降にこの大会を開催したい意向を示していましたが、会場の確保が難しかったということです。

一方で、IJFは、来月下旬にハンガリーで予定されている国際大会については、ハンガリー政府の決定を待って実施するとしています。

IJFのビゼール会長は、「国際柔道連盟の最も重要な役割は、柔道と選手を守ることだ。すべての関係者と調整しながらすべての人の安全を確保するために可能な限りの努力を続けていく」とコメントしています。

丸山 阿部の選考は直接対決で決定か

IJFが中止を発表した国際大会は、全日本柔道連盟が東京オリンピックの代表内定選手が決まっていない男子66キロ級の代表選考会を兼ねる予定でした。

この階級では、丸山城志郎選手と阿部一二三選手のともに世界選手権の金メダリストが激しく代表を争っています。

全柔連は、オリンピックまでの準備期間を確保するためには、ことし中に代表内定選手を決める必要があるとしていて12月の国際大会が開催されない場合には、2人の代表選考会を別に設ける方針を示していました。

国際大会の中止を受けて全柔連の中里壮也専務理事は23日、「66キロ級の代表内定選考については、グランドスラム東京が予定されていた時期での開催を予定している。両選手が最高の状態で試合に臨めるようファンの皆様に熱戦をお楽しみ頂けるよう会場や開催日など検討を進めていく」とコメントを発表し、丸山選手と阿部選手が別途設けられる選考会で直接対決し代表内定が決まる見通しとなりました。