ごみ処理に悪影響 新型コロナ 改善のための調査研究を

ごみ処理に悪影響 新型コロナ 改善のための調査研究を
アジアや太平洋各国の廃棄物の研究者が参加するシンポジウムが開かれ、新型コロナウイルスの感染拡大によって、各国のごみ処理や、処理に当たる作業員の健康管理に悪影響が出ているとして、状況を改善するための調査や研究に連携して取り組むことを確認しました。
このシンポジウムは、日本の廃棄物資源循環学会がオンラインで開き、日中韓3か国のほか、タイ、ネパール、それにパプアニューギニアから、合わせて8人の研究者が参加しました。

この中で、ネパールの研究者は、新型コロナウイルスの感染拡大によって、首都カトマンズでは数日間、ごみの収集ができなくなったほか、収集が再開した直後のことし4月には、作業員がマスクをつけず、素手で作業を当たるなど、感染防止対策が不十分だったことを報告しました。

また、タイの大学教授は、医療機関から出たウイルスが付着している可能性のある廃棄物の処理や、処理に当たる作業員の感染をどう防ぐかが課題になっていることを紹介したほか、韓国の研究者は宅配サービスの利用が拡大し、プラスチックごみの量が急増していることに懸念を示しました。

学会では最後に共同声明を取りまとめ、こうした状況を改善するための調査や研究に連携して取り組むことを確認しました。