菅首相 携帯電話料金の引き下げ実現に向け改革指示

菅首相 携帯電話料金の引き下げ実現に向け改革指示
菅総理大臣は、18日午前、武田総務大臣と会談し、携帯電話料金の引き下げの実現に向けた改革を進めるよう指示し、武田大臣は会談のあと、記者団に対し「1割程度の引き下げでは改革にならない」と述べ、携帯電話各社の努力を促す考えを示しました。
菅総理大臣は、18日午前、総理大臣官邸で武田総務大臣と会談しました。

このあと武田総務大臣は、記者団に対し「携帯電話料金の引き下げやマイナンバーカードの管理システムを運営するJーLISの改革を力強く推し進めるよう指示があった。国民の生活と直結する問題なので、できるだけ早く結論を出すように、全力で臨んでいきたい」と述べました。

そのうえで、武田大臣は携帯電話料金の引き下げ幅について「1割程度では改革にならない。諸外国は、いろんな政策で健全な競争市場原理を導入しており、ドイツやフランスでは70%下げている。やればできる」と述べ、携帯電話各社の努力を促す考えを示しました。

さらに、武田大臣は「携帯電話事業者も設備投資などいろいろやってることは間違いなく、健全な経営をしてもらわないと意味がないので、しっかりとユーザー、事業者双方から意見を聞きながら、折衷点を見いだしたい」と述べました。

菅首相 官房長官時代からの取り組み

既得権益の打破に意欲を示す菅総理大臣が、第2次安倍政権で官房長官を務めていた時から熱心に取り組んできたのが、携帯電話料金の引き下げです。

5年前の記者会見で、携帯電話の料金が高く、家計への負担が増していると指摘したうえで「いわゆる大手3社が似たような料金プラン、料金設定をしていることも事実ではないだろうか」と問題提起しました。

そして2年前には、事業者の間で適切な競争が働けば、4割程度の引き下げは可能だと具体的な値下げ幅にも言及しました。

さらに去年5月には、携帯大手各社に、通信料金と端末代金の分離を義務づけることなどを盛り込んだ改正電気通信事業法を成立させ、各社の取り組みを促してきました。

また、総理大臣として臨んだ初めての記者会見では「携帯電話の大手3社が、9割の寡占状態を長年にわたり維持して、世界でも高い料金で20%以上の営業利益を上げ続けている」と指摘し、さらなる料金の引き下げを実現させたいと強調しました。

加藤官房長官 “諸外国の例も参考に早期実現を”

加藤官房長官は午後の記者会見で、携帯電話料金の引き下げについて「国民も大変高い関心があり、菅総理大臣が官房長官時代から目に見える形で行われることが大事だという認識を示してきた」と述べました。

そのうえで「国民や利用者にとって、安くて分かりやすい料金体系、納得感のある料金やサービスの早期実現に向けて、料金の大幅な引き下げを実現した諸外国の例も参考にしながら、武田大臣のもとでしっかりと取り組んでもらえると考えている」と述べました。

携帯大手3社は

菅総理大臣が携帯電話料金の引き下げに向けた改革を、武田総務大臣に指示したことについて携帯大手3社のコメントです。

【NTTドコモ】
「日本の携帯料金が世界でも高いという総務省の調査の内容は、一つの事実として受け止めている。一方、各国における、つながりやすさなどのサービスの品質や利用形態に差異があると考えている。料金については、ニーズや競争環境を踏まえ常に見直しを検討している」

【auのKDDI】
「今後もこれまでどおり市場競争を通じて、よりよいサービスの提供に努めていく」

【ソフトバンク】
「今後もよりよいサービスを提供できるよう、引き続き努力する」

大手3社は、総務省による制度の見直しを受けて、この2年間で値下げを進めてきたと考えているだけに、菅総理大臣が、一段の引き下げに強い意欲を示していることに困惑の声があがっています。

西村経済再生相「家計の負担軽減につながる」

西村経済再生担当大臣は、18日の閣議のあとの記者会見で、携帯電話料金の引き下げについて「家計にとってプラスになると期待している」と述べました。

この中で西村大臣は「一般論として、競争の結果としてさまざまな料金が適正な価格に下がることは望ましいことだ」と指摘しました。

そのうえで「家計にとって大きな負担軽減につながるもので、厳しい経済環境の中で、非常に大きなプラスになると期待している」と述べました。