コロナで見合わせの実習1年分 2か月で集中実施 宇都宮大農学部

コロナで見合わせの実習1年分 2か月で集中実施 宇都宮大農学部
新型コロナウイルスの影響で実習を見合わせていた宇都宮大学の農学部では、感染防止対策を取ったうえで、1年分の内容を今月と来月の2か月間で集中的に行うことになりました。
宇都宮大学では、新型コロナウイルスの感染防止のため、前期の授業を原則オンラインで行い、例年、1年かけて行う農学部の実習についても実施を見合わせていました。

しかし、学生から実習の遅れを心配する声が出ていたことを受けて、夏休み中の今月と後期が始まる来月の2か月間を使って、感染防止対策をとりながら集中的に行うことになりました。

17日は午前8時からおよそ60人の学生が真岡市にある大学の附属農場に集まって、このうち動物専攻のクラスでは乳牛の世話を行いました。

学生たちは、搾乳をしたあと、生後1か月の子牛にミルクをあげたり、およそ20頭の牛を放牧場に放したりしていました。
植物専攻の学生たちは、刈り取った稲を脱穀したり、畑で野菜に肥料を与えたりして、久しぶりの実習に熱心に取り組んでいました。

参加した2年生の女子学生は「オンライン授業だけで焦りがあったが、専門的な知識をやっと学ぶことができて本当によかった」と話していました。
大学は、今後の実習も1回当たりの人数を制限したり、泊まり込みで行っていた内容を日帰りにするなどしながら実施する予定で、宇都宮大学農学部の長尾慶和教授は「実習ができる喜びを学生たちはいつも以上に感じていると思う。オンライン授業に戻ったときにも心に残るような実習にしたい」と話していました。