4種類の外来種ザリガニ 飼育など禁止に 特定外来生物に指定

4種類の外来種ザリガニ 飼育など禁止に 特定外来生物に指定
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ペットとして人気がある、いずれも外来種の4種類のザリガニが、川や池に捨てられると生態系を脅かすおそれがあるとして、このほど「特定外来生物」に指定され、飼育や販売が原則、禁止されることになりました。
「特定外来生物」に指定されたのは、アメリカザリガニ科の「ミステリークレイフィッシュ」など、4つの「科」に属するいずれも外来種のザリガニです。

これらのザリガニはペットとして人気がありますが、川や池に捨てられると、ほかの生き物を捕まえて食べたりザリガニ特有の病気を広げたりして、在来種の絶滅危惧種「ニホンザリガニ」をはじめ、生態系を脅かすおそれがあるということです。

特定外来生物に指定されたザリガニは、ことし11月2日から飼育や輸入、販売などが原則として禁止されます。

すでに飼育している人やペット業者などは、6か月以内に環境省に申請し、許可を受ける必要があります。

「アメリカザリガニ」は対象に含まれず

一方、外来種とはいえ、特に広く飼育されている「アメリカザリガニ」は、専門家から「指定することで、川や池に大量に捨てられるなど混乱を招くおそれがある」という意見があり、特定外来生物に指定する対象に含まれませんでした。

環境省は今後、いわゆる「ミドリガメ」など、同じように広く普及しているほかの外来種の生き物を含め、規制の在り方を検討することにしています。

販売店に問い合わせも

ザリガニをペットとして販売する東京 八王子市の店では、多い時で10種類ほどのザリガニを販売してきました。

例えば、神秘的なブルーの色をし、メスだけで繁殖する外来種、「ミステリークレイフィッシュ」や、「フロリダハマー」は、「特定外来生物」に指定され、11月2日から飼育や販売などが原則禁止されます。

一方、川や池でよく見かけるアメリカザリガニや、その一種となる「コバルトクラーキー」や「ブルーザリガニ」は除外されます。

ただ、指定されるものとそうでないもので、見分けがつきにくいものもあるということで、店を訪れる客からは「川で釣ることができるザリガニもダメなの?」といった問い合わせがあるほか、規制される前に外来種を求めようとする動きもあるということです。

店では、対象になったものをすでに飼育している場合は届け出が必要になると説明しているほか、見た目が似ていて対象のザリガニかどうか判断が難しいものもあるため、正確に周知していきたいとしています。

「吉田観賞魚」本店の永井敏之さんは「小さなお子さんがお母さんと一緒に買いにくることも多い生き物です。飼ってはいけないものを飼ってしまっているのか?どうしようという心配の声もあると思うので、飼育にあたってどのような手続きが必要か、きちんと伝えていきたい」と話していました。

都内の公園 釣りで1万6000匹を駆除

一方、ザリガニ釣りを通じて駆除を進めている都内の公園ではなかなか減らない現状が続いています。

東京・足立区の区立公園では、外来種のアメリカザリガニが増え、水生植物が減るなど生態系への影響があることから、ザリガニ釣りを楽しみながら駆除してもらおうという取り組みが続けられています。

ここでは無料で釣りざおを貸し出し、夏休みの時期など、多いときには1日に100人ほどの親子連れがザリガニ釣りをしていて、昨年度はおよそ1万6000匹が釣り上げられました。

ただ、一度に大量の卵を産むなど繁殖力が強いということで、ここでは公園から持ち帰ることは禁止していて、釣ったザリガニは回収しています。

公園には、近くの保育園の園児たちが訪れ、釣り上げられたザリガニに話しかけたり、興味深そうに触れたりしていました。

「足立区桑袋ビオトープ公園」で自然解説員をつとめる濱崎祥さんは「アメリカザリガニは非常に身近な生き物なので、飼育するのもいいですが、最後まで責任を持って飼わなくてはいけません。自宅で飼っているものが規制の対象になるのか不安なときは問い合わせてほしい」と話しています。