8月の貿易額 輸出入とも減少 コロナで世界経済低迷の影響続く

8月の貿易額 輸出入とも減少 コロナで世界経済低迷の影響続く
先月の日本の貿易額は輸出が14%、輸入が20%の減少となりました。
前の月に比べて減少の幅は小さくなったものの、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済低迷の影響が続いています。
財務省が発表した貿易統計によりますと、先月の日本からの輸出額は5兆2327億円で、去年の同じ月を14.8%下回り、21か月連続の減少となりました。

新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済低迷の影響でアメリカへの輸出額は21.3%減少し、航空機のエンジン部品などの原動機が大きく落ち込みました。

EU=ヨーロッパ連合域内への輸出額も19.2%減少し、自動車などの落ち込みが目立ちました。

一方、感染拡大の影響から持ち直している中国向けの輸出額は5.1%増加し、非鉄金属のほか半導体を製造する装置が伸び、2か月連続で増加しました。

また、先月の日本の輸入額は4兆9844億円で、去年の同じ月を20.8%下回り、16か月連続の減少となりました。

この結果、輸出から輸入を差し引いた先月の貿易収支は2483億円の黒字で、2か月連続で貿易黒字となりました。

財務省は、「輸出の減少の幅は小さくなってきているが、需要が回復し始めた結果なのかどうか、引き続きみていく必要がある」としています。