オリンピック・パラリンピック簡素化へ 約50項目リストアップ

オリンピック・パラリンピック簡素化へ 約50項目リストアップ
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東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会は、来年に延期された大会の簡素化について50余りの項目をあげ、今月、IOC=国際オリンピック委員会と合意を目指すことを明らかにしました。
これは大会組織委員会の武藤事務総長が15日に開かれた組織委員会の理事会後の記者会見で明らかにしました。

延期に伴う追加経費を削減する大会の簡素化については、検討していた200を超える項目の中から特に効果をあげるものとして、大会関係者の人数や「オリンピックファミリー」と呼ばれるIOC関係者向けのイベント、会場施設の運営やバスのスケジュールといった輸送サービスなど50余りをリストアップし、見直しを図るということです。

組織委員会はこうした項目について、来週のIOCとの調整委員会で合意を目指す考えで、その後、簡素化で削減できる金額を算出する方針です。

一方、新型コロナウイルスの感染対策でも重要になる各競技会場の観客数について武藤事務総長は「観客のコロナ対策は12月に方向性を出すことになるが、観客を何人入れるという具体的な数を12月に決められるかは何とも言えない。大会直前というのはよくないが、一定の感染状況を見極めてから、最終的に判断することもある」と述べ、政府などと進める対策会議での検討を踏まえて慎重に判断していくという見解を示しました。

大会簡素化 4分野の具体的内容

簡素化について武藤事務総長は具体的な内容として、4つの分野に区分けし、以下の項目をあげました。

▽「人」に関わる部分
大会関係者の人数の見直し、関係者が使用する家具・備品の数量や飲食の提供数の見直し、「オリンピックファミリー」「パラリンピックファミリー」に関係するイベントやレセプション、ラウンジの設備運用などサービスの効率化も重要なテーマとしています。

▽「モノ」に関わる部分
仮設施設の使用やメインプレスセンター、それに選手村や練習会場の運営期間など会場施設に関してさまざまな角度から見直しを行うとともに、バスのスケジュールや選手・役員の旅費の補助の在り方など輸送サービスも上げました。

▽大会機運を醸成する「盛り上げ」
選手村の入村式や、会場内の競技体験プログラム、それに街中や会場での装飾の在り方などが項目に含まれています。

▽「そのほか」
テスト大会や組織委員会の人員、さらに収入に関わる項目を検討しているとしました。

武藤事務総長「コーツ調整委員長と考え方一致」

武藤事務総長は、IOC=国際オリンピック委員会の副会長を務めるコーツ調整委員長が「新型コロナウイルスがあろうとなかろうと大会は来年7月23日に開幕する」と発言したことについて「コロナ対策を行うことが前提だと思うが、来年開催するということでわれわれの考え方と一致していると理解している」と述べ、安全を確保したうえで大会を行うという見解がIOCと同じであることを強調しました。

IOCのコーツ調整委員長の発言は、今月、フランスの通信社の取材に対して述べたもので、武藤事務総長は「組織委員会はコーツ調整委員長と緊密な電話会議などで話し合いをしている。お互いの理解に全くそごはないと考えている」と話しました。

コーツ調整委員長の発言をめぐっては、IOCのバッハ会長も今月9日のIOC理事会後の会見で「すべての関係者にとって安全な環境で、来年夏の大会を開催するという原則を引き続き守る」と述べ、安全な環境が開催の条件とする従来の見解を強調していました。

ボランティア「参加しない」は1%

大会組織委員会は、採用した8万人の大会ボランティアにアンケートを行い、大会の延期で来年も活動に参加するかどうか意思を確認したところ、およそ9割弱から回答があり、このうち8割以上が来年の活動に「参加する」と回答したということです。

残りの2割は大半が「検討中」と答え、大学の卒業などで「参加しない」とした人は1%だったということです。

大会組織委員会は、この1%とした実際の人数について「辞退した人数は過去にも公表していない」として明らかにしていませんが、新型コロナウイルスの感染拡大で史上初の延期となった影響で、大会ボランティアは700人程度が参加できなくなったと推計できることになります。

武藤事務総長は記者会見で「大会に大きな支障はない」と述べ、現段階で追加の募集はしない考えを示しました。

森 組織委会長 転倒して胸の骨にひび

組織委員会の森会長は15日の理事会に左腕をつった状態で出席し、冒頭のあいさつで13日に自宅で転倒したことを明らかにしました。

森会長によりますと、転倒した際に胸の骨にひびが入ったということです。

帰りに記者団から「おけがは大丈夫ですか」という問いかけに対し「大丈夫、大丈夫」と応じていました。