「Go Toトラベル」飛行機 バスの予約急増 旅行の注意点は?

「Go Toトラベル」飛行機 バスの予約急増 旅行の注意点は?
「Go Toトラベル」の対象に東京を加える方針が明らかになったことを受けて、大手航空会社やバス会社の対応は?

国内線の予約急増 臨時便増やす対応も

全日空によりますと、国内線の予約は来週以降急増していて、今月19日から始まる4連休の初日と22日にはおよそ7万5000人の予約が入ったということです。

7万人を超えるのはことしの3月23日以来だということで、全日空では、東京と新千歳を結ぶ便で臨時便の運航を決めたほか、東京と福岡や沖縄を結ぶ便などあわせて150の便についても大型の機材に変更することを決めました。

東京発の便の行き先ごとの予約率を見ていくと、今月19日からの4日間を平均して、新千歳行きの便が73.8%、沖縄行きの便が63.9%、大阪行きの便が59.1%とことしのお盆の時期の予約を大幅に上回っているということです。

全日空マーケティング室国内チームの崔竜さんは「過去と比較することもできないほど低い数字を眺め続けていたので、久しぶりに明るいニュースです。このまま10月の予約率も上がることを期待しています」と話していました。

日本航空でも来週以降の予約が増えて臨時便を増やすなどの対応を始めていて、航空各社は、落ち込んだ需要が少しでも回復することを期待しています。

はとバス 予約センターに電話が相次ぐ

東京 大田区に本社がある老舗バス会社の「はとバス」では、11日昼前「Go Toトラベル」の対象に東京を加える方針というニュースがテレビなどで流れて以降、予約センターに電話が相次いでいます。

当初担当者2人で電話を受けていましたが3倍の6人で対応しているということです。

午後1時には緊急の会議を開き、「Go Toトラベル」を利用する人は、地方よりも都内や首都圏の人が多いと見込んで、人気のツアーの数を増やしていくことを確認しました。

また、ホームページの担当者は、「Go Toトラベル」の対象になるツアーのスケジュールや内容をシステムに打ち込むなど準備を進めていました。

会社によりますと8月の売り上げは去年のわずか2%と大きく落ち込むなど新型コロナウイルスの影響で深刻な状況が続いています。

「はとバス」の石川祐成広報室長は、「ツアーの利用者のおよそ6割が都民なので、東京が加わることに大きな期待をしています。感染防止対策はしっかりと行いますので、多くの人に利用してもらいたいです」と話していました。

旅行会社「秋冬の旅行需要 回復を期待」

東京 有楽町にある大手旅行会社の店舗では、来店する人が増えています。

この店舗では、「Go Toトラベル」の制度を紹介するビデオを流すなどキャンペーンをPRしていて、訪れた人たちはツアーのパンフレットを受け取ったり、旅行を予約したりしていました。

割り引きを反映させた東京発着の旅行商品はまだ販売が始まっていませんが、この会社では、来月1日以降の旅行をすでに申し込んだ人にも連絡を取るなどして、割り引きを受けられるよう、対応を検討したいとしています。

訪れた都内の50代の女性は「東京も対象になると聞いて、来店しました。感染を防ぐためにずっとおとなしくしていたので11月に横浜に住む友人と奈良を旅行したいです」と話していました。

近畿日本ツーリストの森川泰知課長は「東京が対象に含まれることで、この週末も来店の予約が入り始めている。秋から冬に向けて旅行需要が回復することを期待している」と話していました。

旅行で注意すべき点は?

感染症の専門家への取材をもとに旅行で注意すべき点をまとました。
最も注意が必要なのは食事の席です。長々と食べることはせず、なるべく互い違いに座って隣の人と感覚をあけてください。食べるときはあまり話をせず、食べ終わってからマスクをつけてゆっくり会話してください。
新幹線や飛行機の中での食事はできるだけ避けて、食べる場合は会話は控えましょう。
温泉に入る人も多いと思いますが、とくに大浴場の脱衣所が3密の状態にならないよう気をつけてください。
高齢者はとくに注意が必要です。同居する家族以外の若い世代と旅行に行くことはリスクが高いとされています。離れた場所で暮らす子どもや孫と旅行に出かけたいという方も多いと思いますが、専門家はなるべく控えるよう呼びかけています。