菅官房長官 “消費税率の引き上げ 今後10年程度は必要ない”

菅官房長官 “消費税率の引き上げ 今後10年程度は必要ない”
菅官房長官は10日夜、民放のテレビ番組で消費税率の引き上げに言及したのは、あくまで将来的な見通しだとしたうえで、今後10年程度は引き上げる必要はなく、当面は新型コロナウイルス対策や経済の再生に全力を挙げる考えを示しました。
菅官房長官は10日夜、民放のテレビ番組で、少子高齢化社会の中で人口減少は避けられないとして、行政改革を徹底したうえで、将来的には消費税率を引き上げざるをえないという認識を示しました。

これについて菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で「政権発足以来『経済再生なくして財政健全化なし』という考え方で、アベノミクスを推進し、安倍総理大臣は、かつて『今後10年くらい消費税率を上げる必要はない』と発言していて、私も同じ考え方だ」と述べました。

そのうえで「きのうの発言はあくまでも、その先のことを念頭においた話だ。今後も当面は新型コロナウイルス対策、さらには経済の再生に全力で取り組んでいきたい」と述べました。

一方、菅官房長官は、記者団が「官邸主導が強まるなか、官房長官のポストが総理大臣の座に近づくことになると考えるか」と質問したのに対し「お答えしにくい質問だが、官房長官には日々の会見、複数の省庁にまたがる政策の調整、国会や党との調整という幅広い仕事があり、ある意味では、非常によい経験になると思う」と述べました。

麻生副総理兼財務相「消費税増税は一つのやり方」

麻生副総理兼財務大臣は、11日の閣議のあとの記者会見で「新型コロナウイルスへの対応として、230兆円規模の補正予算をやって、財政が極めて厳しい状況になったのは事実で、官房長官もよく分かっていると思う」と述べました。

そのうえで、麻生氏は「中長期的に見たら、この国は人口減少が最大の国難だ。社会保障費の拡大が確実に見込まれていくので、歳出、歳入両面の改革を引き続きやっていかないといけないのは確かで、消費税増税が一つのやり方であるのは間違いない」と述べました。

自民 森山国対委員長「責任ある政治目指している証左」

自民党の森山国会対策委員長は、記者団に対し「新型コロナウイルス対策でかなりの国債を発行している。財政の正常化をどのように図っていくかや、社会保障の今後を考えると、将来、消費税について議論しなければならないというのは、責任ある政治を目指している証左だ」と述べました。

立民 安住国対委員長「次の衆院選の争点に」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「社会保障をどのように支えていくのかという思いで言ったのかもしれないが『コロナ禍』のなかで、いまは現実的ではない」と述べました。

そのうえで、安住氏は「社会保障をどう支えていくのかについては、所得税の見直しなどを通じて、所得が多い人や資産を持っている法人などに、もう少し税負担をお願いしようというのが、私たちのスタンスで大きな争点になる。また『消費税解散』になるかもしれない」と述べました。

公明 斉藤幹事長「現時点では議論の段階ではない」

公明党の斉藤幹事長は、記者会見で「消費税は全世代型社会保障の基盤となる財源であり、コロナ禍のなか、国民の生活を支える役割を果たしていると評価している。一方で、10%の税率になって、まだ日がたっておらず、将来の税率の在り方は今後、議論されるべきだ。引き上げについては、現時点では時期を決めてうんぬんという段階ではない」と述べました。

共産 田村政策委員長「引き上げ言及は異常」

共産党の田村政策委員長は、記者会見で「新型コロナウイルスの影響で、暮らしの不安などが拡大するなか、さらなる引き上げが必要だと言及すること自体、異常だ。それを一夜で撤回し、今後10年は必要ないと手のひらを返すやり方も、消費税が暮らしにどれだけ重大な問題をもたらしているかを全く理解していない。危機の時には、野党が減税で一致して臨んでいくことが求められている」と述べました。