野村証券 顧客情報 別の証券会社に流出と発表

野村証券 顧客情報 別の証券会社に流出と発表
証券最大手の「野村証券」は、顧客の金融機関など、270社余りの情報の一部を社員が別の証券会社に流出させていたと発表しました。
野村証券の元社員からの不正な働きかけに応じ、情報を漏らしていたということです。
発表によりますと、野村証券の社員は、かつての会社の上司で、いまは「日本インスティテューショナル証券」で働く元社員に対して、野村の顧客にあたる金融機関の情報の一部を流出させていました。

双方の会社によりますと、野村証券の社員はかつての上司からの不正な働きかけに応じ、ことし1月から7月にかけて複数回にわたって情報を漏らしていました。

流出させたのは275社の顧客の情報で、顧客が取り引きしているETF=上場投資信託の内容や、顧客と野村証券がやり取りした内容などが含まれるということです。

野村証券は、「お客様にご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。法的措置を含め厳正な対応を執ることを検討するとともに情報管理態勢の強化に取り組みます」としています。

野村証券は、東京証券取引所で議論されていた市場区分の見直しをめぐって、公開されていない情報を国内や海外の投資家に不適切に提供した問題で、去年5月、金融庁から業務改善命令を受けています。

金融庁も今回の問題を把握していて、野村証券の内部管理態勢を詳しく点検するものとみられます。

野村証券 管理態勢強化中に

野村証券は、情報管理の態勢が厳しく問われる不祥事を繰り返しています。

2012年には、企業の増資に関する公表前の情報を、社員が営業先の金融機関の担当者らに漏らし、この情報をもとに3件のインサイダー取引が行われたことが明らかになりました。

この不祥事で経営トップが交代し、金融庁は野村証券に対して業務改善命令を出しました。

去年は、東京証券取引所の有識者懇談会で議論されていた市場区分の見直しをめぐり、社員が懇談会の委員から聞いた情報を不適切に機関投資家に伝えていた問題が発覚。

金融庁は、野村証券に対し、再び業務改善命令を出しました。

会社では、ことし4月に就任した野村ホールディングスの奥田健太郎社長のもと、管理態勢の強化に取り組んできましたが、そのさなかに今回の顧客情報の流出という不祥事が明るみになりました。

三井住友トラスト・ホールディングス「再発防止を」

「日本インスティテューショナル証券」を傘下に持つ、金融大手「三井住友トラスト・ホールディングス」は「誠に遺憾です。コンプライアンスの遵守はグループ全体として経営上の最重要課題の1つであり、再発防止に努めてまいります」というコメントを発表しました。