合流新党 代表に立民・枝野代表 党名は「立憲民主党」

合流新党 代表に立民・枝野代表 党名は「立憲民主党」
立憲民主党と国民民主党などの合流新党の代表選挙は、10日投票が行われ、立憲民主党の枝野代表が、新党の代表に選出されました。また、新党の党名は、「立憲民主党」に決まりました。
合流新党の代表選挙は、10日午後、東京・千代田区のホテルで行われ、立候補した国民民主党の泉政務調査会長と、立憲民主党の枝野代表が最後の演説を行いました。

泉氏は、「民主的で風通しのよい党を目指す。トップダウンではなく、熟議のプロセスから答えを出すような党にしたい」と訴えました。

また、枝野氏は、「命と暮らしを守る、支え合う社会、信頼される、機能する政府を作ろうではないか。その先頭に立ち、日本の政治を変えていく決意を約束する」と訴えました。

このあと、合流新党に参加する国会議員149人による投票が行われた結果、枝野氏が107票、泉氏が42票となり、枝野氏が、代表に選出されました。

枝野幸男氏は、衆議院埼玉5区選出の当選9回で、56歳。弁護士で、平成5年の衆議院選挙で初当選しました。
民主党政権では、菅内閣の官房長官として東日本大震災発生後の初動対応などにあたったほか、経済産業大臣や党の幹事長などを歴任しました。
3年前の衆議院選挙の直前に、所属していた民進党が、東京都の小池知事が立ち上げた希望の党への合流をめぐって分裂した際、理念や政策が異なるとして立憲民主党を結党しました。
枝野氏の代表の任期は、再来年(2022年)9月末までの2年間です。

また、新党の党名を決める投票もあわせて行われ、「立憲民主党」が94票、「民主党」が54票で、枝野氏が提案した「立憲民主党」に決まりました。

枝野氏 合流呼びかけ支持固める

枝野氏は、合流新党全体の6割を占める立憲民主党の議員の支持を固めました。

これに加え、国民民主党内からも、合流協議で連携した小沢一郎衆議院議員や、小沢氏に近い議員が枝野氏の支持に回りました。

さらに、無所属の議員グループの野田前総理大臣や、岡田元副総理などからも支持を受けました。

今回の合流を呼びかけ、実現に結び付けたことが評価されたといえます。

また、これまでより大きな規模となる野党第1党のかじ取りを担うだけに、民主党政権時代に、党幹部や閣僚を歴任した経験や実績が期待されたものとみられます。

敗れた泉氏「私の力不足」

代表選挙で敗れた国民民主党の泉政務調査会長は、陣営の会合で、「力強い応援をいただきながら票を伸ばすことができなかったのは私の力不足だ。心からおわびする」と述べました。

そのうえで、「代表選挙を通じて、それぞれの党の良さを提示できたのは大きな成果で、新党でも間違いなく生かされる。国民の負託に応えるという思いで結集を決めた私たちには大きな使命があり、一丸となって国民の期待に応えていこう」と呼びかけました。

一方、泉氏は、新党の名称を「国民民主党」と言い間違え、「愛着を持っているのだと思う」と述べる一幕もありました。

蓮舫氏「国民が選択できる政党に」

立憲民主党の蓮舫副代表は記者団に対し、「ここから始まるんだという思いを149人が新たにしたと思う。人事は代表の専権事項だが、一丸となり、国民に選んでもらえるような顔ぶれで頑張りたい。国民が選択できる政党となり、政権の間違いをただしていく」と述べました。

福山氏 「国民とともに闘う 議員がかみしめて」

立憲民主党の福山幹事長は、記者団に対し、「ようやく新しい政党がスタートするという実感が沸いてよかった。新しい『立憲民主党』は、国民とともに闘うんだということを、一人ひとりの議員がかみしめ、国民の期待に応えられる政党を作ることが大事だ」と述べました。

岡田元副総理「政権担える政党を」

新党に参加する無所属の岡田元副総理は、記者団に対し「枝野新代表には、一回り大きなリーダーとなり、さらに羽ばたいてもらいたい。具体的な政策をこれから肉づけして、将来的に政権を担える政党をしっかり作っていきたい」と述べました。

また、党名投票で「民主党」と投じたことを明らかにしたうえで「決まったことなので、『立憲民主党』として、しっかりまとまっていくべきだ」と述べました。

羽田元国交相「全員がプレーヤーとして出番を」

国民民主党の羽田雄一郎・元国土交通大臣は、NHKの取材に対し、「泉氏を応援したので残念だが、いい戦いができたと思う。枝野・新代表を総理大臣にするために頑張りたい」と述べました。

そのうえで、新党の人事について、「全員がプレーヤーとして出番があるようにしてもらいたいし、風通しのよい党運営をしてもらいたい。専門性を持つ人や、若くてバリバリ働きたいという人が力を発揮できるようにしてほしい」と述べました。

渡辺氏「政治に緊張もたらす迫力を」

国民民主党の渡辺周・副代表は記者団に対し、「泉氏は、国民民主党以外のメンバーからも支援を受けて善戦したと思う。新党では、安倍政権の7年8か月を検証して、フェアな社会を取り戻し、健全なバランスの上で政治に緊張をもたらす迫力を持ちたい」と述べました。

また、党名については、「民主党政権への評価はさまざまでも、功罪も含めて『民主党』という党名がよかったと思うが、決まったので受け入れる」と述べました。

平野氏「人事は若い人の登用を」

国民民主党の平野幹事長は、記者団に対し、「泉氏もしっかりと主張して非常によかったし、党名は『立憲民主党』となったが、中身は違うと思われるような新党にしたい。ゴールではなく、一つの通過点として、さらに大きなかたまりを目指していくことが大事だ。役員人事は適材適所で決めることが好ましいが、フレッシュな感覚で若い人をどんどん登用すべきだ」と述べました。

小沢氏「一日も早い政権交代実現を」

枝野氏を支援した国民民主党の小沢一郎衆議院議員は、「政権の受け皿となり得る大きなかたまりを作るべく全力で活動してきたので、新党結成は大きな前進だ。権力の私物化しか頭にない自民党政権では、国民の命と暮らしを守ることはできない。枝野・新代表のもと、一日も早い政権交代実現のため、引き続き、全力で取り組んでいきたい」とするコメントを出しました。

国民民主・玉木代表「選挙協力へ共通政策を」

合流新党への参加を見送った国民民主党の玉木代表は、記者団に対し、「枝野代表に心から祝意を申し上げる。衆議院の解散・総選挙が近いとも言われているが、野党側が選挙協力をしなければ与党に有利に働いてしまう。ほかの野党も含めてしっかり協力できるよう、共通して訴える政策をすり合わせたい」と述べました。

菅官房長官「政府としてにコメント差し控える」

菅官房長官は、記者会見で「野党の動きについて、政府の立場としてはコメントを差し控えたい」と述べました。

また、記者団から、「野党の支持率は低迷したままだが、野党にエールはあるか」と質問され、「政府の立場で会見しているのでそこは控えるべきだろうと思う」と述べました。

自民・下村氏「国民のときめきない」

自民党の下村選挙対策委員長は、党本部でNHKの取材に対し、「合流したとはいえ、政党名も代表も同じなので、国民からすると、ときめきや、『変わるのかな』という感じはないと思う」と述べました。

そのうえで、次の衆議院選挙への対応については、「野党側は候補者を絞ってくると思うので、自民党にとっては厳しい戦いになるだろう。いつ選挙があるか分からないので、気を引き締めて対応していく必要がある」と述べました。

維新・松井代表「寄らば大樹ではないか」

日本維新の会の松井代表は記者会見で、「結局、もとの民主党だ。何が変わったのかよくわからない。うちうちで争ったけど、選挙が近くなってきたのでとりあえず、寄らば大樹ということではないか。自民党に対じできるとはまったく思わない」と述べました。

また、記者団が、新党に参加しなかった議員との連携の可能性について質問したのに対し、「数あわせではないので連携は難しい。基本政策などの合意なしに、単なる数あわせや選挙互助会、野合談合はやらない」と述べました。

共産・志位代表「方向性を共有」

共産党の志位委員長は記者会見で、「枝野・新代表とは、これまでも市民と野党の共闘で協力してきた。自公政権に代わる野党の政権構想をよく話し合い、国民に示したい。新自由主義からの転換や消費税の減税など、土台が一致する方向性が共有できていることを歓迎したい」と述べました。

公明・ 山口代表 「幅広い合意形成に努める姿勢も大切」

公明党の山口代表は国会内で記者団に対し、「野党内の再編成で、これまでと顔ぶれが大きく変わるわけではない。ただ、大きな塊になったので、これからの国会運営の在り方は、当面、模索が続くかもしれない。新型コロナウイルスという国難ともいうべき重要な課題に直面しているので、幅広い合意形成に努める姿勢も大切だ」と述べました。

一方、次の衆議院選挙への対応については、「いろいろな影響を与えてくると思う。状況を分析しながら、しっかり臨んでいきたい」と述べました。

埼玉県知事「努力を期待したい」

衆議院埼玉5区選出で立憲民主党の枝野代表が新党の代表に選出されたことについて、去年6月まで参議院議員として国民民主党に所属し、その後離党して埼玉県知事選挙に立候補した大野知事は記者団の取材に応じ、「まずは埼玉県選出の国会議員が選ばれたということで、おめでとうと申し上げたい」と話しました。

そのうえで大野知事は「国民が選択しうる政党は2つ以上必要だと考えている。しかし、現状では野党には信頼感が乏しいためまずは現実をしっかり受け止め選択できる政党になるよう努力することを期待したい」と、述べました。