イギリス EU離脱協定の一部をほごにする法案提出で波紋

イギリス EU離脱協定の一部をほごにする法案提出で波紋
イギリスのジョンソン政権は、EU=ヨーロッパ連合との間ですでに合意している離脱協定の一部をほごにする内容を含む法案を提出し、EUは国際法違反にあたるなどとして強く反発しています。
イギリスは、離脱の条件を定めた協定についてEUと合意したうえで、ことし1月に離脱しましたが、ジョンソン政権は9日、協定の一部をほごにする内容を含む法案を議会下院に提出しました。

双方が合意している離脱協定では、EUの加盟国であるアイルランドと陸続きのイギリスの北アイルランドは、モノの行き来に関してEUのルールに従うことなどが盛り込まれています。

現在は離脱による経済面などへの急激な変化を避けるための移行期間で、自由貿易協定などについて交渉を進めていますが、イギリスメディアによりますと、今回の法案には、交渉で合意できなければ、移行期間が終了する来年1月以降は、イギリスがルールを決めることができるなどとする内容が含まれているということです。

EU側は、ミシェル大統領が「それぞれの議会が批准している離脱協定は完全に履行されるべきで、国際法を破ることは受け入れられない」とツイッターに投稿するなど、一斉に反発していて、難航している自由貿易協定などの交渉に影響することは避けられない状況です。

また、イギリス国内でも、8日、ルイス北アイルランド担当相が「限定的ではあるが国際法を破ることになる」と議会で認めたほか、メイ前首相が国際的な信用が損なわれるおそれを指摘するなど波紋が広がっています。