「ドコモ口座」の被害者「信じてもらえず憤り」補償求める

「ドコモ口座」の被害者「信じてもらえず憤り」補償求める
「ドコモ口座」を開設していないのにもかかわらず、銀行の預金30万円を不正に引き出された宮城県内の女性が、NHKの取材に応じました。女性は「銀行やドコモにも被害を信じてもらえず、憤りを感じた」と話し、被害金額の補償を求めています。
宮城県内に住み、七十七銀行を利用する30代の女性は9日、NHKの取材に応じ、被害の状況について語りました。

被害に遭ったのは今月1日で、身に覚えのない出金がおよそ1分間のうちに4回立て続けに引き出され、それぞれ10万円、9万円、9万円、2万円の合わせて30万円の被害を受けたということです。

女性は今月2日に、口座の残高を銀行のアプリで確認して被害に気付いたということで、いずれも入金先はカタカナで「ドコモコウザ」と記録されていました。

女性は他社のスマートフォンを使っていて「ドコモ口座」のサービスは利用していませんでした。

女性が気付かないうちに何者かが「ドコモ口座」を登録し、悪用したとみられています。

女性は「ドコモ口座の存在も知らず、訳が分からないと思った。すごい技術のハッカーの仕業かと思った」と話していました。

女性は被害に気付いた翌日に銀行に口座の凍結などを求めましたが、銀行は当初、対応せず、同様の被害が相次いだあとに、凍結の手続きや調査の報告などをするようになったということです。

また、NTTドコモにも問い合わせ先に電話したり、ドコモショップに行ったりしたものの「ドコモとは関係ない」と言われて対応を拒否されたということです。

警察署にも行きましたが「どういう犯罪にあたるかわからない」と言われ、被害届は出せず、相談として受け付けられたということです。

女性は「最初、銀行やドコモには私が不正や不備をしたように疑われ、信じてもらえないことに憤りを感じました。本人の確認もなくお金をうつせる制度はやめてほしいです。両者にはちゃんとした調査と誠意ある対応を求めたいですし、お金を全額補償してほしい」と話していました。

60万円被害の男性は

結婚を考えている交際相手との同居のためにためていた60万円を、ドコモ口座を通じて不正に引き出された20代の男性は、速やかな補償を求めました。

東北地方に住む20代の男性は、7日、口座を開設している銀行から電話があり、ドコモ口座に関係する不審な取り引きがあるなどと告げられたということです。

男性は、ドコモ口座のサービスを利用しておらず身に覚えがありませんでしたが、先月29日と今月1日の2日間で、9回にわたり出金が行われていました。

金額は1000円から10万円までさまざまで、合わせて60万円が引き出され、通帳の入金先にはいずれも「ドコモコウザ」と記録されていました。

被害に遭った60万円は結婚を考えている交際相手と来年春に同居するためにためていた準備資金の一部だということで、男性は「被害を確認したときはがっかりというよりも原因をはっきりさせたいという思いが強かったです。顧客ファーストで速やかな補償を求めたいです」と話しています。

銀行側から補償について明確な回答はなく、ドコモ側の対応はとられていないということで、男性は「原因の究明には時間がかかると思いますが、関係機関が協力してほしいです」と迅速な対処を求めていました。