東京オリンピック「来年7月23日開幕する」IOCコーツ調整委員長

東京オリンピック「来年7月23日開幕する」IOCコーツ調整委員長
東京オリンピックの準備状況を監督するIOC=国際オリンピック委員会のコーツ調整委員長がフランスの通信社のインタビューに応じ、来年に延期された大会について「新型コロナウイルスがあろうとなかろうと大会は開催する」と述べ、予定どおりの開催に自信を示しました。
新型コロナウイルスの影響で1年延期となった東京大会は来年7月23日に開幕する予定で、IOCや組織委員会が経費削減のための大会の簡素化を進めているほか、今月4日には選手や関係者の出入国管理や検査の在り方などを検討する政府の初会合が開かれるなど大会開催に向けた準備が進んでいます。

IOCの副会長で東京大会の準備状況を監督するコーツ調整委員長は、7日までにフランスのAFP通信の電話インタビューに応じ、感染拡大の収束が見通せない中で進める大会の準備について、「東京大会には206の選手団が参加する予定で、感染状況が落ち着いている国とそうではない国がある。日本側はさまざまな対策を講じなければならず、やるべきことは山ほどある」と述べ、準備を進める組織委員会を思いやりました。

そのうえで「東京オリンピックは間違いなく新型コロナウイルスを克服したことを象徴する大会になる。そのときに新型コロナウイルスがあろうとなかろうと、大会は予定どおり来年7月23日に開幕する」と述べて、予定どおりの開催に自信を示しました。

今月24日からはコーツ委員長も出席してオンラインによる調整委員会が開かれる予定で、ここで組織委員会とどのような大会簡素化の案をまとめるのか、注目されています。

菅官房長官「緊密に連携してしっかり準備」

菅官房長官は、午後の記者会見で、IOCのコーツ調整委員長の発言について、「発言の詳細は承知していないが、今後、大会の対策状況を踏まえて、検討が行われていくと承知している。政府としては、アスリートや観客にとって、安心・安全な大会の実現に向けて、IOCや東京都などと緊密に連携して、しっかり準備していきたい」と述べました。

組織委員会「開催に向け 準備に尽力」

東京大会の組織委員会は、IOCのコーツ調整委員長の発言について、「先週、新型コロナウイルスの対策会議が立ち上がり、東京大会の対策を策定し始めているところだ。IOCはこれまでも来年の大会に向けて全力で準備に取り組むとしている。引き続き、安全で安心な大会の開催に向け関係機関と緊密に連携して準備に尽力する」とのコメントを発表しました。