新型コロナ インドの感染者数が世界2番目に ブラジル上回る

新型コロナ インドの感染者数が世界2番目に ブラジル上回る
新型コロナウイルスの感染拡大が続くインドでは、累計の感染者が420万人を超え、ブラジルを上回って世界で2番目に多くなりました。

一方で、7日からは首都ニューデリーなどで地下鉄の運転がおよそ半年ぶりに再開されるなど、制限が一段と緩和され、感染がさらに拡大することへの懸念の声も出ています。
アメリカ、ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、インドで新型コロナウイルスの感染が確認された人は、日本時間の7日午後3時の時点で420万4613人となり、ブラジルを上回って、アメリカに次いで世界で2番目に多くなりました。

また、亡くなった人は7万1642人で、アメリカ、ブラジルに次いで世界で3番目に多くなっています。

インドでは、1日当たりの新たな感染者が6日、7日と連続で9万人を超え、過去最多を更新するなど、感染者の増加ペースが世界で最も早くなっています。

感染者増加の背景にはインド政府がことし6月以降段階的に進めている経済活動の緩和策があり、7日からはおよそ半年ぶりに首都ニューデリーをはじめ主要都市で地下鉄の運転が再開されました。

インド政府は、人口100万人当たりの感染者は少ないうえ、死亡する人の割合も低いとして、今後も経済活動の緩和を継続する方針ですが、専門家などの間からは感染がさらに拡大することへの懸念の声も出ています。

首都ニューデリーでメトロ再開

以前は1日およそ600万人が利用していた首都ニューデリーの地下鉄「デリーメトロ」は、現地時間の午前7時から一部の路線でおよそ半年ぶりに運転が始まり、マスクをつけた乗客がホームに降り立ちました。

ただ、再開初日の7日は、朝のラッシュ時間帯でも1つの車両に数人が乗車する程度と、利用客が極端に少なく、感染を気にしている人も多いことがうかがえました。

乗客の女性は「感染のリスクはどこにでもあるので怖いとは思わない。むしろ地下鉄は厳しい感染防止策がとられているので安心だ」と話していました。

運転再開にあたっては、乗客にマスクの着用が義務づけられるほか、乗客の人数制限や、当面、朝と夕方の時間帯のみの運転とするなどの感染防止策がとられるということです。

ニューデリーでは7日、新たな感染者が3000人を超え、政府は感染がさらに拡大する事態になれば、地下鉄の運転を再び止めるとしていて、感染状況に注意しながらの運転が続くことになります。