社会

「ほな さいなら」大阪 新世界「づぼらや」張り子の看板撤去

新型コロナウイルスの影響で閉店を決めた大阪 新世界の老舗ふぐ料理店、「づぼらや」の、街のシンボルとして親しまれてきたふぐをあしらった張り子の看板が撤去されました。
大正9年創業の大阪のふぐ料理店、「づぼらや」は、ことしでちょうど100年を迎えた老舗ですが、新型コロナウイルスの影響による休業から営業を再開しないまま、今月15日に閉店することになっています。

店のシンボルのふぐをあしらった張り子の看板は観光名所の通天閣とともに大阪を象徴するランドマークの1つとして長年、親しまれてきましたが、運営会社によりますと2日の深夜から3日の未明にかけて撤去されました。

SNSには撤去の様子を撮影した映像が投稿されていて、クレーン車につり上げられた張り子の看板がトラックに載せられる様子が映されています。

運営会社によりますと看板は倉庫に保管していて、今後の用途などは未定だということです。

看板が無くなった店には「長らくご愛顧いただきありがとうございました。皆様お元気で ほな!さいなら」と書かれた垂れ幕が掲げられ、100年の歴史に幕が下ろされました。

「とても寂しい」

大阪 新世界を訪れた人たちは、街のシンボルとして親しまれてきた巨大なふぐの看板が無くなっていることに気付くと、しきりに看板があった場所を見上げて立ち止まったり、写真を撮ったりしていました。

近くの飲食店で働く40代の男性は「この看板は、新世界で働いて5年間、ずっと見てきました。通天閣をバックに撮るのがいちばんの写真スポットだったので無くなってとても寂しいです。ぽかんと空間ができたような感じです」と話し、看板が無くなった空間を見上げていました。

また、観光で訪れた神戸市の大学生は「新世界といえば、ふぐの看板のイメージだったので、無くなるとすぐに分かります。あると思って見に来たのでさみしいです」と話していました。

さらに河内長野市の40代の男性も「いつもの大きなふぐが無いとさみしいです。づぼらやは、関西の定番のふぐ料理店だと思っていましたが、コロナの影響ならしかたがないと思います」と話していました。

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