自民党総裁選 菅官房長官が立候補を表明

自民党総裁選 菅官房長官が立候補を表明
安倍総理大臣の後任を選ぶ総裁選挙をめぐり、菅官房長官は、記者会見し「安倍総理大臣が進めてきた取り組みを継承し、前に進めるために持てる力をすべて尽くす覚悟だ」と述べ、立候補を表明しました。
菅官房長官は午後5時から記者会見し「国難にあって政治の空白は決して許されず、一刻の猶予もない。国民が安心できる生活を1日も早く取り戻すために、なすべき事は何か、熟慮した。安倍総理大臣が全身全霊を傾けて進めてきた取り組みを継承し、さらに前に進めるために、持てる力をすべて尽くす覚悟だ」と述べ、立候補を表明しました。

そのうえで、立候補を決意した時期について「新型コロナウイルス対策の陣頭指揮を取ってきた、安倍総理大臣が辞意を表明したあとに、熟慮に熟慮を重ね判断した」と述べました。

一方、政策については「秋田の農家で育った私の中には、国会議員になってからも、地方を大切にしたいという気持ちが脈々と流れている。活力ある地方を作っていきたいという思いを、常に胸に抱きながら、政策を実行してきている」と述べました。

また「何としても、新型コロナウイルスの感染拡大防止と社会経済活動の両立を図って、雇用を守り、経済の回復につなげていかなければならない。『ポストコロナ』を見据えた改革を着実に進めていく必要がある」と指摘しました。

さらに「まずは目の前にある危機を乗り越えることに全力を挙げつつ、少子高齢化への対応、戦後外交の総決算をはじめとする外交安全保障、拉致問題解決に向けた取り組み憲法改正など、山積する課題にも引き続き挑戦したい」と強調しました。

そして、経済について「安倍政権は一貫して経済政策最優先で取り組んできた。アベノミクスを責任を持って引き継ぎ、さらに前に進めていきたい。日銀との関係は、安倍総理大臣と同じように進めたい」と述べました。

そのうえで「国の基本は、『自助、共助、公助』だ。自分でできることは自分でやり、地域や自治体が助け合い、政府が責任を持って対応するという国の在り方を目指すには、国民から信頼され続ける政府でなければならない。目の前に続く道は、決して平たんではないが、安倍政権が進めてきた改革の歩みを止めるわけにはいかない」と述べました。

また、菅氏は行政改革について「官房長官というポストは、役所の縦割りをぶち壊すことができるただ1人の大臣だ。縦割りの弊害をぶち破り、新しいものを作っていく。多くの弊害があり、これからやり遂げていきたい」と述べました。

ミサイル防衛の在り方を含む新たな安全保障戦略については「自民党から提言書をいただいており、与党とも、しっかり協議しながら進めていきたい」と述べました。

一方、菅氏は「森友問題は、財務省の処分や検察の捜査も行われ、すでに結論が出ている。加計学園も法令にのっとり、オープンなプロセスで検討が進められてきた。桜を見る会は国会で、さまざまな指摘があり、これからの在り方を全面的に見直すことにしている」と述べました。

さらに、党内7つの派閥のうち5つが菅氏の支持を決めたことについて「派閥には、いいところもあれば、悪いところもあるが、派閥連合に推されてここにいるわけではない。みずからの判断で立候補を決意し、当選4回以下の派閥に所属していない国会議員たちのエネルギーが、私を押し上げてくれている」と述べました。

菅氏は、衆議院神奈川2区選出の当選8回で、71歳。

派閥には所属していません。

横浜市議会議員などを経て、平成8年の衆議院選挙で初当選し、総務副大臣などを務めたあと、第1次安倍内閣で総務大臣として初入閣しました。

そして、自民党が野党だった8年前・平成24年の総裁選挙で安倍総理大臣に立候補を促し、政権奪還後に発足した第2次安倍内閣で官房長官に就任して以来、安倍総理大臣を支えてきました。

北朝鮮による弾道ミサイルの発射や災害などの危機管理対応に加え、アメリカ軍普天間基地の移設計画の推進や、ビザの取得要件の緩和によるインバウンド需要の喚起、それに携帯電話料金の引き下げや、ダムを活用した洪水対策の見直しなどに取り組みました。

去年4月に新元号「令和」を発表し、「令和おじさん」と呼ばれるなどして知名度を上げました。

公明党の支持団体の創価学会や、日本維新の会の代表を務める大阪市の松井市長らと太いパイプがあるなど、与野党問わず幅広い人脈を持つことでも知られています。

歴代最長となった安倍政権を内閣の要として支え、官房長官としての在任期間は2800日を超え歴代1位となっています。

党内からはこれまでの官房長官としての実績に加え、新型コロナウイルスに対応するためにも政権の継続が望ましいとして「ポスト安倍」の有力候補に浮上しました。

菅氏が、総裁選挙に立候補するのは初めてです。