新型コロナの寄付金など800万円入った金庫盗難 群馬の動植物園

新型コロナの寄付金など800万円入った金庫盗難 群馬の動植物園
新型コロナウイルスの影響で来場者が減少した群馬県草津町にある動植物園で、31日、現金およそ800万円などが入った金庫が盗まれていることが分かりました。金庫には来場者の減少を受けて全国から集まった寄付金270万円余りも入っていたということで、警察は窃盗事件として捜査しています。
警察と園によりますと、31日午前7時ごろ、群馬県草津町にある動植物園「草津熱帯圏」で、園長が出勤したところ、事務所の中にあった金庫が盗まれていることに気付きました。

金庫は縦およそ1メートル、横と奥行きがおよそ60センチ、重さが150キロほどで、中には売上金など現金およそ800万円のほか、通帳や印鑑などが入っていたということです。

園は、新型コロナウイルスの影響で来場者が減少し、廃園の危機に直面しているとしてホームページなどで寄付を募っていて、盗まれた現金には、全国から集まった寄付金270万円余りも含まれていたということです。

これまでの調べで、事務所と同じ建物にある軽食コーナーの入り口の扉がこじあけられていて、警察は何者かが、ここから侵入し金庫を盗んだとみて窃盗事件として捜査しています。

園長「支援していただいた方に申し訳ない」

「草津熱帯圏」の今井敏夫園長によりますと、31日午前7時ごろに出勤した際、事務所のドアの鍵が外れていることに気付き、中に入ったところ、金庫が盗まれていたということです。

事務所のもう1つのドアも壊されていたほか、同じ建物にある軽食コーナーの入り口の扉がこじあけられ、園の出入り口の近くには何かを引きずったようなあとが残されていたということです。

今井園長は「全国の方からいただいた寄付金も盗まれ、支援していただいた方に申し訳ないし、悔しい。犯人を怒鳴りつけてやりたい」と話していました。

昭和45年開業の動植物園

「草津熱帯圏」は、草津温泉にある民間の動植物園で、昭和45年に開業しました。

カピバラやワニのほか、サルやヘビなど、およそ250種類、1000頭の動物を飼育していて、園によりますと去年は、およそ10万人が訪れたということです。

ところが、ことしは新型コロナウイルスの影響で、4月下旬から5月中旬まで休業するなどしたため、ことし1月から8月までの来場者は、去年の同じ時期の6割程度にとどまっているということです。