始業式に地元の人が用意した子どもたちへのエール 鹿児島

始業式に地元の人が用意した子どもたちへのエール 鹿児島
鹿児島県内の多くの公立の小中学校で始業式が行われました。新型コロナウイルスの影響で例年より短い夏休みとなった子どもたちを元気づけようと、地域の人たちが、工夫をこらした思いがけないプレゼントを用意して迎えました。
指宿市の今和泉小学校では、校庭にあるコンクリートでできた山の形をした遊具の壁面に特大のハイビスカスの絵が登場しました。

遊具についた汚れを高圧洗浄機で部分的に洗い落として絵を浮かび上がらせる手法で描かれていて、地域おこしに取り組んでいる元吉遼平さんが手がけました。

登校した子どもたちは、思いがけないアートの登場に目を丸くしたり歓声を挙げたりして喜んでいました。

6年生の男の子は、「学校に入ったときはどうやって描いたのかとびっくりしました」と話していました。

「地域おこし協力隊」の元吉遼平さんは、「思っていたよりも子どもたちが驚いてくれてよかったです。今後も子どもたちに何かを与えられるような企画をやっていきたいです」と話していました。

ジャンボカボチャに描かれた「がんばれ」

鹿児島県出水市の下水流小学校では、始業式で登校した子どもたちを「ジャンボカボチャ」が出迎えました。

校門と玄関に合わせて5個並べられたカボチャは、大きいものでは直径70センチほど、重さはおよそ100キロに上り、「がんばれ下水流っ子」の文字などがデザインされています。

新型コロナウイルスの影響で夏休みがふだんより短くなり、遠足などの行事も中止される中、子どもたちを励ましたいと、地域の人たちが小学校の農園で栽培しました。

子どもたちは「大きい」とか「食べてみたい」などと驚きながら話していました。

始業式では、長友充男校長が、「新型コロナウイルスに負けずに頑張っているみんなが大きく育ってほしいという願いを込めて飾っていただきました。カボチャのように大きく成長する2学期にしましょう」と呼びかけていました。

カボチャを育てた花田初男さんは、「子どもたちに小学校の思い出として記憶に残ってほしい」と話していました。