大規模爆発で内閣総辞職のレバノンで新首相指名

大規模爆発で内閣総辞職のレバノンで新首相指名
首都で大規模な爆発が起き、責任を取る形で内閣が総辞職した中東のレバノンで、ドイツ駐在の大使が新しい首相に指名されました。深刻な経済危機に陥るなか、早期の組閣を行い復興を進めるとともに、社会の混迷を脱することができるかが差し迫った課題です。
レバノンのアウン大統領は、8月31日、ドイツ駐在の大使、ムスタファ・アディブ氏を新たな首相に指名しました。

レバノンでは、新型コロナウイルスの影響で経済危機に拍車がかかり国民生活が悪化するなか、8月4日には首都ベイルートで190人が死亡する大規模な爆発が起きて政府の対応への不満が高まり、責任を取る形で内閣が総辞職していました。

首相に指名されたアディブ氏は「私たちの国を立て直し、国民が将来への希望を取り戻すことができるよう、すべての人の協力のもと全力で取り組む時だ」と述べ、混乱が続く国の再建を進める姿勢を示しました。

深刻な財政難と経済危機の中で、早期の組閣を行い復興を進めるとともに、社会の混迷を脱することができるかが差し迫った課題ですが、異なる宗教や宗派に基づく派閥の利害関係の調整で組閣交渉は難航することも予想されます。

国民の間では、アディブ氏が首相になっても体制の刷新は難しいという見方が根強く、爆発の被害を視察したアディブ氏を人々が取り囲み、「あなたなど必要ない」などと批判の声を浴びせる一幕もありました。

フランス マクロン大統領「きるだけ早く組閣を」

レバノンの新しい首相が指名されたことについて8月31日、首都ベイルートを訪れたフランスのマクロン大統領は記者団に対し、「必要な改革を実行に移すためにできるだけ早く組閣してほしい。改革を迅速に進めることでフランスや国際社会は支援を約束できる」と述べました。

フランスはレバノンと歴史的に関係が深く、マクロン大統領は大規模な爆発のあと、外国の首脳として初めて現地入りして連帯を表明し、復興に向けた支援のため再び訪問することを約束していました。

今回の滞在中、爆発の現場を視察するほか、レバノンの政治指導者や現地で支援活動にあたる国連の代表などと会談する予定です。