がん免疫治療薬効果予測法を開発 国立がん研究センター発表

がん免疫治療薬効果予測法を開発 国立がん研究センター発表
ノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授の研究をもとに生まれた「オプジーボ」など、がんの免疫療法の薬を患者に投与して効果が出るか、高い精度で予測する方法を開発したと国立がん研究センターが発表しました。治療の向上や高額な治療薬の適切な投与につながると期待されています。
がんの治療では近年、がん細胞が免疫細胞の働きを抑えるのを防ぐことで、がんを攻撃する免疫療法の薬が複数開発されさまざまな種類のがんに対して使われるようになっています。

ただ、治療薬は高額で中には効果が見られない患者もいるため、国立がん研究センター研究所の西川博嘉分野長らの研究グループは、どのような場合に効果があるのか、およそ90人のがんの組織の遺伝情報や、発現しているたんぱく質を分析して調べました。

その結果、「PD-1」と呼ばれるたんぱく質が▽がんを攻撃する細胞に多く発現し、▽免疫を制御する細胞では発現している量が少ない場合に薬の効果が高いことが多いことが分かったということです。

研究グループでは、患者からとったわずかな量のがんの組織を特殊な処理液の中に入れたうえで解析することで、薬が効くかどうか見分ける方法も開発していて、患者の治療の向上や薬の適切な投与につながると期待されています。
西川分野長は、「投与によって状態が悪化する場合もあるが、そうした人を見分けることができるようになる。半年以内に臨床試験を始め、実用化を目指したい」と話しています。