事件の経緯「前例ない事件」 河井前法相夫妻裁判

事件の経緯「前例ない事件」 河井前法相夫妻裁判
法務行政のトップだった前法務大臣と妻が大規模な買収の罪に問われている前例のない事件。一連の経緯をまとめました。

河井案里参議院議員の陣営の選挙違反疑惑が浮上したのは、去年10月。

去年7月の参議院選挙で、いわゆるウグイス嬢に法律の規定を上回る報酬を支払っていた疑惑が週刊誌で報じられ、夫の河井克行前大臣は、法務大臣就任からわずか50日後に辞任しました。

ことし1月15日、広島地方検察庁が公職選挙法違反の疑いで広島市内の河井夫妻の事務所や自宅マンションを捜索。

およそ1か月半後の3月3日、ウグイス嬢に違法な報酬を支払ったとして、夫妻の公設秘書らが公職選挙法違反の運動員買収の疑いで広島地検に逮捕されました。

検察当局は河井夫妻の議員会館の事務所も捜索し、一連の捜査の過程で現金の配布先とみられる広島県内の市長や町長、地元議員、それに後援会幹部など合わせて100人以上の名前や金額が記載された複数のリストを押収。

河井夫妻が保守分裂の激しい選挙戦のさなかに、票の取りまとめを依頼する目的で、幅広い関係者に現金を配っていた大規模な現金買収の疑いが浮上しました。

検察当局は、東京地検特捜部の検事を広島に派遣するなど捜査態勢を拡充し、3月下旬からはリストに記載された地元議員などの一斉聴取に乗り出します。

その結果、現金が配られた疑いがある地元議員ら100人近くの大半が河井夫妻から現金を受け取ったことを認めました。

国会が閉会した翌日の6月18日、東京地検特捜部は、河井夫妻を逮捕。

とりわけ高い順法精神が求められる法務大臣の経験者が逮捕される前例のない買収事件に発展しました。

河井前大臣と案里議員は逮捕の前日、これ以上党に迷惑をかけたくないなどとして自民党を離党しました。

そして、特捜部は先月8日、河井前大臣が選挙運動を取りしきる立場の「総括主宰者」に当たると判断し、合わせて100人に2900万円余りを配ったとして、公職選挙法違反の買収の罪で起訴。

案里議員も河井前大臣と共謀し、地元議員5人に170万円を配った罪で起訴されました。