飛まつ広がり スパコンで予測 マスク有効も小さな飛まつ防げず

飛まつ広がり スパコンで予測 マスク有効も小さな飛まつ防げず
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神戸市の理化学研究所が新型コロナウイルスの感染経路となるせきなどの飛まつの広がりかたを最新のスーパーコンピューター「富岳」で予測した新たな動画を発表しました。マスクの着用で入り込む飛まつの数を3分の1程度に減らせ有効だとする一方、小さな飛まつは、防げないとして、換気の徹底を呼びかけています。
神戸大学教授で理化学研究所の坪倉誠チームリーダーらのグループは24日、不織布マスクを着けたときに外部から入り込む飛まつをどの程度、防げるのか調べた新たな動画を発表しました。

これは、最新のスーパーコンピューター「富岳」で予測しました。

それによりますと、マスクと顔の間に隙間があっても、入り込む飛まつの数は3分の1程度と大幅におさえられ、有効だとしています。

一方で、20マイクロメートル以下の小さな飛まつは防げないことが分かりました。

このため研究グループは、感染防止のためには、換気の徹底が必要だと強調しています。
また、学校の教室をシミュレーションした新たな動画も公開し、窓側にあるエアコンを利用した場合、教室の前方にある廊下側の扉と後ろ側にある窓を対角線上に開けると、効率的に換気ができることが分かったということです。

グループは今後、バスや航空機など公共交通機関や、商業施設内での飛まつ予測を行っていくことにしていて、坪倉チームリーダーは「感染リスクを減らすための設備の導入などについて提言を行いたい」と話しています。