国立競技場の完成後初 陸上競技大会に小中学生700人参加

国立競技場の完成後初 陸上競技大会に小中学生700人参加
1年延期された東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場で、小中学生が参加して初めての陸上競技の大会が開かれました。
この大会は新型コロナウイルスの影響で多くの大会が中止となる中、代わりの活躍の場にしてもらおうと日本陸上競技連盟が開いたものです。大会には東京や神奈川など1都7県の小学6年生と中学3年生、およそ700人が出場しました。

国立競技場が去年11月に完成してから陸上の大会が開かれるのは初めてで、競技前の式典で日本陸連の横川浩会長は「きょうは陸上に携わるすべての人にとって特別の日です。参加した小中学生には大きな思い出にしてもらいたい」とあいさつしました。

小学生や中学生は、東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなる舞台で日頃の練習の成果を発揮しようと、トラックやフィールドでの競技に懸命に取り組んでいました。
女子100メートルハードルに出場した千葉県の中学3年生、竹林千珠さんは「全国大会が無くなって1週間くらい落ち込みましたが、今回の大会が開かれることで頑張れました。モチベーションが上がって、きょうはいい走りができました。高校でも陸上を続けるので、もっと速くなりたいです」と話していました。

国立競技場では23日、日本のトップ選手が集まる陸上の大会「ゴールデングランプリ」が開かれます。

文科相「スポーツも文化もしっかり後押ししたい」

萩生田文部科学大臣は、競技を視察したあと記者団に対し「オリンピックの会場でもある夢の舞台で小中学生が全力でひたむきに競技する姿は、勇気と感動を与えてくれた。きょうの経験を糧にして、コロナに負けずにこれからの学校生活も頑張ってもらいたい」と述べました。

そのうえで「陸上に限らず、いろんなスポーツができない環境にあるが、特に中学3年生と小学6年生は最終学年なので、いろんな機会を使ってスポーツも文化も活躍の場を設けられるよう、しっかり後押ししていきたいと決意を新たにした」と述べました。