ベンチャー企業が新型コロナについてイラスト付き解説を制作

ベンチャー企業が新型コロナについてイラスト付き解説を制作
千葉大学医学部発のベンチャー企業が新型コロナウイルスについての、イラスト付きの解説を制作し、ホームページなどで公開しています。わかりやすいと反響を呼び各地で活用されています。
イラスト付きで解説した作品を制作しているのは、千葉大学医学部で救急医療が専門の中田孝明教授が代表をつとめる、医療システム開発の企業「Smart119」です。

中田教授は実際に病院で、新型コロナウイルスの患者の治療にあたっていますが、難しい医学の専門知識を一般の人にも理解してもらいたいと、ことし4月から会社のホームページやツイッターなどで公開を始めました。

A4サイズ1枚にイラストと手書きふうの文字で、最新の論文やSNSなどの話題からテーマを選んでまとめられています。
このうちインフルエンザとの違いを解説した作品では、新型コロナウイルスの感染から発症までの潜伏期間が長いことを、ワニが水に潜っているイラストで表現しています。

また、熱中症予防の解説では負担を感じたらマスクを適宜外すことや、エアコンの使い方などがわかりやすく示されています。
中田教授や会社の担当者などが打ち合わせを重ねたうえで、感染症専門の医師や看護師などの協力も得て制作にあたっていますが、無料でダウンロードして利用できるうえ、解説がわかりやすいと反響を呼んでいます。

香川県直島町役場ではパンフレットとして全戸に配布したほか、役場などに掲示しているということです。

また、同じく香川県の高松中央高校では、生徒などへの呼びかけに利用しているほか、静岡県内の郵便局や岡山県のサッカー協会でも配布したり、ホームページに掲載したりするなど活用が進んでいます。

公開当初、20人ほどだった会社のツイッターのフォロワーは、現在は1万7000人を超えたということです。

次回はペットの感染を取り上げる予定で、今後は妊婦や子どもがいる家族の不安や悩みに答えるような作品を、制作する予定だということです。

中田教授は「新型コロナウイルス感染症は流行が長期化する可能性が高いと言われている。今後も、皆さんの中で出てくる疑問や、新しい知見をまとめていくのでぜひ生活に生かしてほしい」と話していました。