飛まつの量 マスクの素材や形で異なる 米大学の研究チーム

飛まつの量 マスクの素材や形で異なる 米大学の研究チーム
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マスクが抑える飛まつの量は、化学繊維や綿など素材や、形によって異なるとする研究結果をアメリカのデューク大学などの研究チームがまとめました。
世界的にさまざまなマスクを着ける人が増えるなか、研究チームは、化学繊維や綿など素材や形が異なる14種類のマスクで、大きな声を出した時に飛まつの粒がどの程度減るのか、レーザービームを使った実験でマスクを通過する量を計測しました。

この実験の結果では、広く普及している不織布マスクの素材に使われているポリプロピレンのマスクは90%以上、綿のマスクは90%程度から70%程度、何も着けていない場合に比べて飛まつの量が減ったということです。また、ニットのマスクの場合は65%程度、バンダナを二重にしたものは50%程度の効果だったとしています。

一方で、実験に用いた、首から口元までを覆うフリースと呼ばれる素材のものでは、飛まつの粒の量が反対に10%程度増えたということです。

この点について研究チームは「繊維によって大きな飛まつが細かくなった結果ではないか」と推測しています。

アメリカでは、マスクを手作りしたり代わりの物を使ったりする人が増えていますが、研究チームは、素材や形によって飛まつの広がりを防ぐ性能は大きく変わる可能性があるとしています。

この研究はアメリカの科学雑誌「サイエンス・アドバンシズ」に掲載されています。