社会

沖縄の感染増加 専門家「県外から戻った人からか」 新型コロナ

沖縄県内で、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大したことについて、感染症の専門家は「県外から沖縄に戻った人がウイルスを持ち込み、市中感染につながった」との見解を示しました。そのうえで、今月末には旧盆を迎え、沖縄では親戚が一堂に集まる機会が多いことなどから、「子どもとお年寄りが接する機会をなるべく減らすべきだ」と注意を呼びかけています。
沖縄県内で新型コロナウイルスに感染した人は、21日までに1834人となっています。

ちょうど1か月前の先月21日の155人から11倍に増え、1週間の感染者数は、人口10万人当たりで沖縄県が27.45人と21日連続で全国最多となっています。

県内で感染が急速に拡大したことについて、感染症の専門家で、県の専門家会議の委員を務める県立中部病院の高山義浩医師は「県外からの観光客が多く訪れたのが要因というよりは、むしろ、沖縄の人が県外へ行ったり、県外から沖縄に帰省したりした人がウイルスを持ち込み、市中感染につながったと見られる」としています。

また、感染の急速な拡大により、県内の病院の病床占有率が90%を超える日が続くなど、医療体制がひっ迫していることについて、「今月に入って、高齢者の感染が増えていて、中等症や重症の入院患者がなかなか減らず、医療現場はぎりぎりの状態だ。今後も長い闘いは続くので、医療資源が限られる離島県の沖縄では、看護師などが休める体制を整える必要がある」としています。

そして、今後については、休校していた学校の再開と今月末に迎える旧盆で親戚が一堂に集まる時期が重なることから、「学校でクラスターが発生して、子どもからお年寄りへ感染し、来月上旬ごろには、一気に拡大するおそれがある。子どもとお年寄りが接する機会をなるべく減らすべきだ」として、注意を呼びかけています。

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