社会

「クールシェア」 新型コロナで求められる “3密” 防止対策

猛烈な暑さが続くなか、公共施設などで涼しく過ごしてもらう「クールシェア」の取り組みが各地で行われています。ことしは新型コロナウイルスの感染拡大で、いわゆる「3密」を防ぐ対策が求められています。
「クールシェア」は役所や図書館、公園などで涼しく過ごしてもらうことで、エアコンなどの電気の使用を減らす取り組みで、環境省の呼びかけで各地で行われています。

このうち、川崎市多摩区の多摩市民館では館内の展示スペースを「クールシェアルーム」として開放しています。

エアコンで室内の温度は28度となっていて地元の住民が読書などで利用しています。
ことしは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、いわゆる「3密」にならないための対策が求められています。

このため多摩市民館では例年、28設置していた、いすを半数の14に減らしたうえで利用者には、手などの消毒やマスクの着用、連絡先の記入などを求めています。

78歳の女性は「家にいるとエアコンの電気代もかかるので、ことしの夏も何回も利用しています。スペースも広くなっていて安心です」と話しています。

多摩区役所生涯学習支援課の齊藤誠課長は「環境に配慮した取り組みは重要で感染防止の対策を徹底したうえで利用を呼びかけていきたい」と話しています。

「クールスポット」をインターネット上で紹介

新型コロナウイルスの感染を防ぐためには、いわゆる「3密」にならないように、屋外の涼しい場所で過ごしてもらおうという取り組みが進められています。

これは、多摩美術大学の堀内正弘教授が取り組んでいるものです。東京都や神奈川県の公園などを調べたうえで、涼しい場所を「クールスポット」としてインターネット上で紹介しています。

21日は、東京・中央区の公園で、堀内教授ら2人が、測定器を使って直射日光があたらない日陰で、気温や湿度などの「暑さ指数」を測定しました。

その結果、「暑さ指数」は「27.1」で、熱中症への警戒にあたる数値でしたが、日があたる場所の「暑さ指数」は「28.8」で、厳重警戒にあたる数値でした。

また、堀内教授らが測定を行った、午後1時の環境省が発表した東京・文京区の「暑さ指数」は「31.6」でした。

このため、測定が行われた中央区の公園の日陰は「クールスポット」にあたるとして、紹介することになりました。
堀内教授のホームページでは、東京都や神奈川県の公園や神社など、およそ200か所が「クールスポット」として紹介されています。

堀内教授は「都心は暑いと思われていますが、屋外のさまざなところに、涼しい場所があることがわかりました。熱中症を防ぐために調べてまとめた『クールスポット』の利用を呼びかけたいです」と話しています。

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