全米小売業の売上高 3か月連続の改善も 伸びが大幅に鈍る

全米小売業の売上高 3か月連続の改善も 伸びが大幅に鈍る
アメリカの先月の小売業の売上高は3か月続けて前の月より増加しましたが、伸びは大幅に鈍っていて、新型コロナウイルスの感染が再び拡大している影響と見られています。
アメリカ商務省が14日発表した先月の全米の小売業の売上高は5360億ドルと、前の月に比べて1.2%増えました。

最悪の落ち込みを記録したことし4月を底に、これで3か月連続の改善となりましたが、伸びは前の月の8.4%に比べて大幅に鈍化し、市場の予想も下回りました。

内訳をみてみますと、「家電」は22.9%、「衣料品・服飾品」は5.7%増えましたが、「自動車・関連部品」は1.2%減っています。

アメリカでは、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、一部の地域では、再開を進めていた経済活動を再び規制したり、消費者が外出などを自粛したりする動きも出ていて、こうしたことが影響していると見られています。

さらに、失業保険の給付額を増やす上乗せ措置が先月いっぱいでいったん途切れたことから、今後の影響を懸念する声も出ています。

一方、同じ日に発表された企業の生産活動を示す鉱工業生産指数は、前の月と比べて3%上昇し、3か月連続で改善しました。