北朝鮮 ケソンの封鎖解除を決定 “コロナ対策成功を強調”

北朝鮮 ケソンの封鎖解除を決定 “コロナ対策成功を強調”
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北朝鮮では、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が出席して党の政治局会議が開かれ、脱北者が違法に北朝鮮に戻ったことで新型コロナウイルスが流入した疑いがあるとして完全封鎖していた南西部のケソンについて、封鎖の解除を決定しました。
北朝鮮は先月、韓国から脱北者が軍事境界線を越えて違法に北朝鮮に戻ったことで新型コロナウイルスが流入した疑いがあるとして、南西部のケソン(開城)を完全封鎖しました。

これについて14日付けの朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン委員長出席のもと13日開かれた党政治局の会議で、防疫担当機関による確証が得られたとして封鎖を解除することを決めたと伝えました。

キム委員長は「防疫態勢は安定を維持していることが証明された」と述べ、新型コロナウイルス対策に成功していると強調しています。

北朝鮮は、この脱北者が新型コロナウイルスに感染していたかどうかいまだに公表していませんが、国内には感染者は1人もいないという主張を続けています。

一方、会議では、経済の立て直しを担う首相を交代させるとともに、核・ミサイル開発で中心的な役割を担ってきたとされるリ・ビョンチョル氏を党政治局常務委員に昇格させました。

リ氏は、弾道ミサイルの発射などに立ち会ったキム委員長に同行する姿がたびたび確認されていて、今回の昇格で核・ミサイル開発を進める方針に変わりはないと示すねらいもありそうです。