オフィス向け伸び悩む 複合機メーカー苦戦 在宅勤務広がりで

オフィス向け伸び悩む 複合機メーカー苦戦 在宅勤務広がりで
新型コロナウイルスをきっかけに在宅勤務が広がったことから、オフィス向けの複合機の需要が伸び悩み、事業を手がけているメーカーの業績が悪化しました。各社とも在宅勤務を支援するサービスを始めるなど新たな戦略の強化に乗り出しています。
複合機の主力メーカー、キヤノンが先月発表した6月までの3か月間の決算では、複合機やプリンター部門の営業損益は去年の同じ期間のおよそ400億円の黒字から9億円の赤字となりました。

また、リコーも複合機などの部門の営業損益が80億円の赤字となったほか、富士ゼロックスも129億円の営業利益を確保しましたが、去年より40%余り減少しました。

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに企業の間で在宅勤務が広がり、オフィスで使う複合機やプリンターの需要が伸び悩んだことが響きました。

各社はこの先もこうした傾向が続くことも見据えて戦略を強化していて、キヤノンが在宅勤務を支援するシステムや機器の販売に力を入れているほか、リコーや富士ゼロックスもテレワーク関連のサービスを打ち出しています。

オフィスの在り方が大きく変わろうとする中、新しい需要を取り込んで収益源とできるかが課題となりそうです。