ライフセーバー不在海岸が100以上 海保 “救助遅れるおそれ”

ライフセーバー不在海岸が100以上 海保 “救助遅れるおそれ”
新型コロナウイルスの影響で、ことしは海開きが見送られる海岸が相次ぎ、少なくとも107か所でライフセーバーによる監視が行われていないことが分かりました。海上保安庁では、事故が起きても救助が遅れるおそれがあるとして、監視する人がいる場所で遊ぶよう呼びかけています。
日本ライフセービング協会が各地の加盟団体を通じて調べたところ、例年、監視活動に協力している全国の209の海岸のうち、6割近い122か所が、先月末の時点で海開きしておらず、このうち107か所は、ライフセーバーが配置されず、監視活動が行われていないことがわかったということです。

こうした海岸では、監視態勢が手薄になっているだけでなく、救護所が設置されていなかったり、海中で安全が確認されている「遊泳エリア」の区切りもなかったりして、事故の危険性が例年より高まっていると指摘されています。

海上保安庁によりますと、海難事故に遭った人は、今月に入って10日までに、全国で57人に上り、去年の同じ時期に比べて4割以上、増えています。

海上保安庁安全対策課の廣瀬雅哉人身事故対策係長は「ふだんであれば、監視員が危険を呼びかけているが、ことしはいない海水浴場が多い。万が一事故が起きても、監視の目が届かずに救助が遅れてしまう危険性があるので、海水浴場が開設され、監視する人がいる場所で遊ぶようにしてほしい」と話しています。